街の美容室vol.12 中目黒 Kisai BUZZ 鳥屋部純兵さん

 

それぞれの街を代表する美容師さんをインタビューする企画、「街の美容室」。十二回目の街は「東京/中目黒」です。

中目黒は代官山と、学芸大学・自由が丘に挟まれたトレンドの発信地で、感度の高い人たちが集まる街です。今回は中目黒駅から徒歩3分、目黒川沿いにある「Kisai BUZZ」の店長、鳥屋部純兵(とやべじゅんぺい)さんに、中目黒の街の特徴やお店を出された理由などについておうかがいしました。

 


 

−中目黒にお店を出されたいきさつについて、教えてください。

 

 

うちは店舗が5つありまして、本拠地は自由が丘で、創業20年になります。中目黒の「Kisai BUZZ」は3年前に開店しました。

 

中目黒にお店を出そうと考えたのは、多店舗展開を目指してということではなく、うちで育った若いスタイリストたちが活躍できる場を広げたかったからです。そのときの時流や、新しい店舗で働くスタイリストたちが個性を発揮できる場所はどこだろうと考えたとき、中目黒に集まる人たちのセンスと、ぼくらが発信したいものがマッチするのではないかなと思いました。

 

これまでは流行や美容室の中心地といったら、表参道や原宿でしたが、最近はお客さまも土地にあまりこだわらない傾向があって、トレンドの発信地はもっと広範囲になっています。そうした意味で、若いスタイリストたちが才能を生かし、落ち着いて仕事を続けていける場として、ちょうどいい街です。

 

−「Kisai BUZZ」の店名にはどんな意味が込められているのでしょうか。

 

 

「Kisai」は「鬼才」という意味ですが、トレンドの発信地、中目黒という土地柄も意識して、非日常感や創造性を発揮していきたいという思いを込めています。「BUZZ」は会社名で各店舗共通で付けています。最近は「バズる」という言葉が「流行する」という意味でよく使われていますが、そうしたニュアンスがあります。

 

「Kisai BUZZ」は、流行を意識しながらもアットホーム感や人間味を大事にした地域密着型の美容室を目指しています。そのためにはまず第一に技術、そしてカウンセリングにも重きを置いています。

 

中目黒に集まる人たちは、20代後半から40代の少し落ち着いた年齢層なので、浮わついていない、きめ細やかで丁寧な接客を心がけています。最初のご来店時にアンケートをとり、お客さまのご要望によって、必要以上に話しかけ過ぎないようにもしています。ここは川沿いで緑が多く静かに過ごせる場所ですが、空間づくりや音など、すべてにおいて「お客さまにリラックスして、楽しんでいただきたい」という思いで取り組んでいます。

 

>アート・カルチャー要素が求められる街での店づくり

 

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング