三浦編集長に聞く! 美容師のバイブル『CHOKiCHOKi』の誕生秘話(前編)

   

 

「『CHOKiCHOKi』を見て美容師さんに憧れ、自分も美容師になりました」

 

QJナビDAILYの取材現場で、幾度となく聞かされた言葉です。そんな『CHOKiCHOKi』は、惜しまれつつも2015年に休刊…。その後、多くの美容師さんから復活を期待する声が集まり、2019年3月に復刊に向けてのクラウドファンディングが実施されました。見事に目標金額を達成し、2019年5月末に復刊。そこで今回は、創刊号から携わってきた編集長の三浦さんに、あらためて『CHOKiCHOKi』の歩みや、復刊までのストーリー、その後の反響についてうかがいました。インタビューは前編・後編でお届けします。

 


 

美容の知識ゼロからはじまった雑誌づくり

 

−『CHOKiCHOKi』がどんな雑誌なのか、復習の意味も込めて誕生前夜のお話から聞かせてください。

 

三浦:もともと僕は内外出版社でバイク雑誌をつくっていたんですよ。編集のキャリアを6、7年積んだタイミングで、会社から「お前もそろそろ何かやれ」って言われたんですね。新規事業部に異動して、自転車が好きだったから、自転車の雑誌をつくろうと思っていました。それから自転車業界や自転車雑誌の需要について調べたんですけれど、「これじゃ、ビジネスとして成り立ちそうもないぞ」と。新事業部ができたのにどうすんだ…ということで悩んでいたら、知り合いの男の子が「今、男性向けの髪型の本があるんですよ」って教えてくれて。半信半疑だったんですけれど、それで企画書を書いてつくったのが、『CHOKiCHOKi』でした。

 

 

−三浦さんには美容業界の知識はあったんですか?

 

三浦いや、全く。シザーズリーグがきっかけでカリスマ美容師ブームが起こっているのを傍目で見ていたくらい。ヘアスタイルを撮るにしても、誰に声をかけていいのかもわからなかったので、ヘアカタログをつくった経験がある人に聞いて、サロンに連絡していました。本の作り方も手探りだったから、美容業界誌をつくっているところに電話したんですよ。「どうやってつくればいいですか?」って。それで詳しい人に教えてもらったりして。

 

−本当にゼロからだったんですね。

 

三浦:その当時は、男性向けのヘア雑誌は少なかったんですよ。他誌はわりとカチっとしたヘアカタログみたいなものが多かったので、僕らはおしゃれっぽくしようと方向性を変えたんです。その結果、創刊号では及第点くらいの反響を得られました。これならやっていけるかもしれないくらいの手ごたえですね。

 

−『CHOKiCHOKi』はどんなコンセプトでつくられたのですか。

 

三浦:キャッチフレーズは「僕らのオシャレ変身バイブル」。この本を見れば上から下までおしゃれになれるバイブルになればいいなと。ターゲットイメージは、「17歳、東京近辺在住、おしゃれに興味がある高校生。クラスでいう第2グループに属している元サッカー部の子」っていう感じだったんです。それがちょうど刺さったカタチになりましたね。

 

−そして、2号目以降につながっていく…

 

三浦:まあ、及第点だったので次も出していこうと。で、1年後の2000年4月に本創刊。表紙は中村俊介さんでしたね。その後、玉木宏さん、妻夫木聡さんにも表紙で出てもらって。

 

 

―それは素敵!

 

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