「#ハンサムショート」の生みの親iki代表TENDOさん。変化を恐れず、時代の流れに乗ってハイスピードで突き進む。

 

 

大阪で働く無名のアシスタント時代から一転、「#ハンサムショート」というスタイルを生み出し、ショートヘアスタイルで大ブレイク。ハイスピードで表参道のサロン代表にまで駆け上がったikiのTENDOさん。昨年、打ち出すスタイルを変えてからも売上は安定し、サロンの経営も順風満帆。TENDOさんの急成長を裏付ける仕事に対する熱い考えや、モチベーションの源、そして今どんなことを目論んでいるのか。頭の中を探りました。

 


 

クールで洗練されたショートスタイルを作っている人が市場にいなかった

 

 

「#ハンサムショート」という概念をつくり、ショートスタイルを打ち出したことが僕のターニングポイントだったと思います。当時は切りっぱなしボブが大流行していましたが、トレンドが次へ移行するタイミングはそろそろだと感じていたんです。けれど、Instagram上でショートに特化して打ち出している美容師さんはほとんどいなくて、これは勝機があると思いました。

 

集客サイトなどでは丸っこくてかわいらしいショートスタイルが主流だったのに逆行して、クールでかっこいい女性をイメージしたショートスタイルに「#ハンサムショート」と名付けてインスタで打ち出したところ、これが大ヒットしました。打ち出す前に、ショートにさせてくれるモデル限定で、1日3〜4人呼んで、コツコツ写真を撮り溜めていたんです。インスタのプロフィール欄は、12枚投稿すれば雰囲気がガラッと変わるので、今!っていうタイミングを狙って撮り溜めていたものを一気に投稿しました。

 

有名なタレントさんがショートヘアにバッサリ切ってニュースになっていたり、メディアでショートヘア特集が組まれ始めたりしていたタイミングです。面白いことに、その次の日からの予約は全部ショートに。当時指名売上が30万円だったのが翌月には180万円、以来そこからずっと右肩あがりで売上を伸ばし続けています。

 

ショートとボブの比率が逆転した理由とは

 

 

ショートを打ち出す美容師さんが本当に増えましたし、「#ハンサムショート」という言葉は一般の人に浸透するくらいまでになりました。けれど、ここでまた変化が必要だなと僕は感じて。最近僕がインスタ上で打ち出しているのはボブと、バレイヤージュやハイライトなどのデザインカラーです。これを始めたのがちょうど昨年春の緊急事態宣言の頃から。ショートスタイルは月に1回程度メンテナンスをしないといけませんが、当時の情勢だと、その頻度でサロンに足を運んでもらうことはなかなか難しいですよね。そこで、ワンメイクカラーと比べて伸びても気にならないバレイヤージュと、ショートに比べて伸びても気にならないボブに変えたんです。

 

 

以前流行していた切りっぱなしボブは重めのスタイルで、スタイリングが難しくて世の中のトレンドがショートに変わったという背景がありました。だからボブといっても少し変化を加えようと。ライン感ははっきり出しながら、一見重ためだけれど、触るとショートと同じくらい軽いスタイルを「#ネオボブ」と名付けて打ち出しました。

今では、お客さまの比率がすっかり変わって、ボブをオーダーされる方ばかりになりました。新規も既存の方もボブとバレイヤージュとか、ボブとハイライトとか、組み合わせで施術される方がほとんどですね。結果として、顧客単価も上がりましたし、売上が落ちたこともありません。

 

ここまでガラッと自分の打ち出すスタイルを変えるのは珍しいと色々な美容師さんに言われます。だけど、クールで洗練されたかっこいいスタイルを作るという自分の軸をブラさなければ、強みを変えていくことに恐怖心はないんです。むしろ時代に合わせて変わっていく必要性があると思っています。だからもしかしたらロングを打ち出していく可能性も今後あるかもしれないですよね。

 

>美容が好きすぎるから、売上は求めたくない

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング