【メディアに出ない“影の人気店”】コロナ禍での独立、わずか2年で2店舗。比見幸平が仕掛けた『aid』成功の方程式と、スタッフを“売れっ子”へ導く育成哲学。
コロナ禍での独立、『aid』誕生と拡大の裏側
――新卒で入社したサロンにはどれくらい在籍していたんですか?
5年半ほどです。ちょうど将来のことを考える時期で、友人が独立する話を聞いたのもきっかけでした。前社には本当に感謝していますが、理想の自分になるために出店を目指して独立を決意しました。はじめのうちは渋谷で物件を探していたんですが、なかなか見つからず…。退社後からは、知人のサロンにフリーランスとして9ヵ月お世話になりました。

――出店は2020年7月、コロナ真っ只中でしたね。
そうなんです。渋谷を中心に物件探しをしていたのですが、ようやく見つけたのが1駅隣りの恵比寿だったんです。申し込みしたのはいいものの、数週間後に緊急事態宣言が発令されて。10社ほど入っていた申し込みが全てキャンセルになったそうで、残ったのは僕だけでした。しばらく様子を見て「いけそうだ」と思い、契約を交わしました。コロナ禍でのスタートとなりましたが、不安はなく、むしろ期待感の方が強かったです。結果的に、相場よりかなり安く借りられましたし、運が味方してくれたんだと前向きに受け止めました。
スタッフは友人の秋山(店長・秋山侑介)と、アシスタントの3人でスタート。秋山は当時デビューしたばかりで、まだ顧客も少なかったんです。でもaidに来てからすぐにブレイクし、月間300万円を超えるまでに成長しました。

――すごい伸びですね。その秘訣は?
そのきっかけになったのは、SNSを活用したブランディングです。彼の魅力を知ってもらうために、知人のインフルエンサーを紹介したり、発信の方向性を一緒に考えたりしました。でも、僕ができたのは最初のサポートだけ。そこから先は、秋山自身の努力の結果です。
