THE REMMY 上田竜二さんのびよう道 〜 ヘアコンテストを連覇しても有頂天になれなかった。自分に対して簡単にOKを出せないからこそ、ずっと成長できる 〜

 

美容室でも待遇や休日が大切と言われる時代です。もちろんそれも良いですが、美容人生のどこかで“心も体も美容でいっぱい”という時期があっても良いかもしれません。

「びよう道(みち)」は、そんな地道で壮大な鍛錬の道を歩んできた“美容の哲人”に、修業時代に一人前になったと思った瞬間や美容の哲学など、それぞれの美容の道を語っていただく連載企画です。

今回は表参道エリアにあるデザイン性に優れたコンセプトサロンTHE REMMYの代表、上田竜二さんの「びよう道」に迫ります。上田さんは2000年代初頭のカリスマ美容師ブーム時に上京し、東京・原宿の『HEARTS/ Double』で17年間過ごしました。数々のクリエイティブコンテストで入賞歴をもつ美容師です。

2015年に独立しTHE REMMYを立ち上げ、美容業界内で独特の存在感を放ち続けています。そんな上田さんがもがいていた若手時代の話や、後進の美容師への想いをうかがいました。

 


 

美容業界誌で見つけたサロンに片っ端から応募

 

 

僕の故郷は福岡です。美容室で見習いをしながら、通信過程で美容師免許を取得しました。お世話になった美容室には2年半くらいいましたが、練習嫌いだったのでパーマを巻いたことがなかったんですよ。「パーマ巻けなくて何が悪い? 俺、カラー塗れるし。」みたいな感じで、何の危機感もなく働いていました。

その頃、カリスマ美容師ブームのきっかけになった、美容師がカットでバトルする『シザーズリーグ』(フジテレビ系列)や木村拓哉さん主演のドラマ『ビューティフルライフ』(TBS系列)で、美容業界が一気に加熱し、美容師が注目されるように。

僕も少なからず影響を受けて、東京の美容室で有名な美容師になりたいと思うようになりました。とはいえ、今と違い美容室はホームページすらほとんどなかった時代です。美容室の情報源といえば、美容業界誌だけでした。

 

 

『SHINBIYO』(新美容出版)を見て、そこに出ている有名美容室に片っ端から連絡して、面接を受けさせてもらいました。前職のHEARTS(Double)はもちろん、いろいろな受けていたんですよ。業界誌だけ見ていても、そこで働いている美容師までは見えてこないから、自分に合うか合わないかはわからなかったんですよね。そんな何も分からない状況の中、HEARTSに入れたことは幸運だったと思います。

 

>遅刻はするわ、練習はしないわの「ダメダメの1年目」

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング