MINX池戸裕二のびよう道 売れない30万円スタイリストから取締役へ 自分の概念を壊した先に、次のキャリアが待っている

「まずはやってみろ」話はそれからだ

 

 

最近の若い子たちって、ほんと情報をたくさん持っているなって思います。TikTokとかInstagramで、いろんなスタイルを見て、「これ可愛いな」「これ真似したいな」って思うのもすごくわかる。

 

でもね、完成形だけ見ても、そこに至るまでの“基礎”がなかったら、やっぱり応用ってきかないんですよ。切ってみたけど、なんかうまくいかない。それって、根本にあるべきベースが足りてないからかもしれない。

 

だから僕は、まず「やってみる」ことが大事だと思っています。うまくやろうとしなくていい。失敗してもいい。僕なんか、失敗ばっかりだったし、できないことだらけでしたから。

 

 

「これ可愛いな」って思ったら、ちゃんと手を動かしてみる。SNSで見るだけじゃなくて、自分の手で切ってみる。そしたら初めて、「あ、こうなってるんだ」って構造までわかるんですよ。そこからまた調べたっていいし、聞いたっていいし。順番としては、知識の前に“行動”があると、吸収力が全然違うと思います。

 

あと、よく若いスタッフとの面談で「失敗したくないんです」って言われることがあるんですけど、いやいや、むしろ失敗しなきゃ上手くならないからって言いたい。誰だって最初はできなかったんです。僕もそう。周りの売れてる先輩たちだって、みんな失敗を繰り返してきた。

 

だからね、心配しなくていい。「ちゃんとやってる人」は、絶対に大丈夫。焦らなくていいから、まずは自分の手を動かしてみてください。

 

プロフィール
MINX 取締役/ディレクター
池戸 裕二(いけど ゆうじ)

長野県出身。長野県松本理容美容専門学校卒業。地元の美容室でアルバイトをしていた際、偶然MINXのステージを目にし、美容師としての価値観が一変。MINX青山店のインターンとしてキャリアをスタートする。以降、各店舗で要職に抜擢され、現在は取締役を務める。サロンワークを軸に、マネジメント、雑誌・業界誌での撮影、ヘアショーへの出演など、サロン内外で幅広く活躍。

 

(文/外山武史  撮影/菊池麻美)

 

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