“変人”になるために見つけた個性で、自分らしいスタイルを確立したい―otope 楽人さんの働く理由

otopeに参加しても、自分の中には大きな変化はなかった。けど、クリエイティブなことには常に力を入れていた

 

 

FLOWERSは倍率が高いから、きっと僕は受からないだろうと思いながらも、雑誌の撮影の仕事をしているところや、はじめて行ったときのことが忘れられず、選考を受けて、内定をいただきました。

 

1年半FLOWERSで働いていたあと、2015年にotopeのオープンニングスタッフに。スタイリストデビューしたのは、2018年の4月です。otopeに入って僕の気持ちに大きな変化はなかったけど、サロンの雰囲気は一気に個性的になりました。僕もその影響を受け、自分の好きなファッションをトータルで表現できるようになり、服装も派手になったような気がします。

 

アシスタント時代に力を入れていたのは、2ヵ月に1回あるサロンでの撮影会。モデル選びや、ヘアメイクなどすべて自分でやるのですが、最初はカットやメイクの技術がなかったので小道具づくりを凝っていたんです。とにかく人とは違うことがやってみたくて、布をボンドでくっつけて服を作ってみたり、ひまわりの花をモデルの顔につけたり、衣装にホースをつないでみたり。入社して2ヵ月後にあった撮影会では、意外にも「すごくいいじゃん」って先輩たちから高い評価を得られたときはうれしかったです。

 

撮影会は回を重ねるごとに、苦手だったカットやカラーやメイクがどんどん上達していくのを感じました。わからないことばかりだったので業界誌を見て、やってみようと思ったものをどんどん練習したんです。

 

自分のできることを増やしていくと、次はもっと自分の個性を作品に入れたいと思うようになりました。そこで、アニメや漫画が好きなことを生かし、アシスタント3年目くらいのとき、それをダイレクトに作品に落とし込むことにしたんです。作ったのは、アニメキャラにいそうな顔立ちのお面をつけた作品。ヘアもアニメらしさを表現することが大事だと思ったので、鮮やかな水色にしました。作っているときは「やりすぎだよな、絶対変だよな」と思いつつも、楽しくて、すごくワクワクしている自分がいました。

 

楽人さんが作った二次元キャラをオマージュしたお面をつけた作品。 周囲の評価は「ぶっとんでる」だったそう。

 

でも、アニメや漫画を自分らしく表現することはまだまだ模索中の段階。お面の作品は、ダイレクトに表現できたとはいえ、正直ただお面をつけただけです。例えるなら、アニメキャラをそのままコピーしたようなもの。僕の目指すのは、コスプレのように髪型も顔も服も全部アニメに着想を得ているのに、それでもおしゃれさがある唯一無二な表現なんです。それをどうやって確立していくか、今も探しています。

 

誰にもない視点でかっこいいものを作る。浦さんという“変人”を身近に感じて

 

Hair & Make-up/楽人

 

僕、高校生のころからストリートスナップの雑誌を見て、ずっと変人になりたいと思っていました。だから、人と違うことをしたいんです。

 

僕の思う変人とは、他の人とは変わった出で立ちで、何を考えているのかわからい、でも作るものはかっこいい人。感性の鋭い人は、しぐさや言葉遣い、着眼点などが人とは少し違って変だから、変人に憧れるんです。

 

学生のときから代表の浦については、知っていましたが、FLOWERS、otopeに入ってからは、そのすごさを間近で感じていました。浦は、誰にも思いつかない発想や技術を持ち、見ている視点が他の人と違って、僕の憧れているいわゆる変人だったんです。

 

例えば、ウィッグを使った撮影のとき。顔を粘土で潰して顔の形を変え、顔を全部ピンクに塗っていたんです。普通なら、ウィッグをクランプに刺して、首の辺りをフリルなどの飾りで隠すくらい。でも浦の場合は、厚紙を切って3mの長さの体を作り、それを下から撮影するとちょうどバランスのいい長さになることを計算していたんです。

 

セミナーに付いていかせてもらったときも、「骨格がこうだから、こうカットする」というのはよく聞くのですが、「目がかわいくて印象的だから、その目をいかしてあげるために、こうカットする」って提案するんです。着眼点が普通の人とはまったく違い、その人の持っている個性を生かすことに注目していました。

 

>大好きなサブカルチャーの要素を入れて自分らしいスタイルを確立!

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