DADA CuBiCの魂を受け継ぐ者、小林和哉が語る美容師の本質。教育×デザインの頂点へ。妥協なきクオリティ、尽きぬ情熱。長く活躍できる“美容師の真髄”

 

自分の技術を過信しないことが、成長の秘訣

 

 

 ――小林さんは昨年アートディレクターに就任されましたが、新たに取り組んでいることはありますか? 

 

今の時代にフィットしたイメージを作るのが僕の役割だと思うので、それを若い世代のスタイリストまでしっかり浸透させていくことに注力しています。20〜30代のときは自分のことで手一杯だったので、40代はDADAのブランド力を底上げしていくことに本気で取り組んでいきたくて。

 

僕は昭和生まれなので、やっぱりDADAに育ててもらったという意識がすごく強いんです。やりたかった撮影も数えきれないほど経験させてもらってきたので、次は後輩たちを育てることだったり、自分がこれまで学んできたことを伝えて恩返ししたいなと思っています。 

 

 

 

――DADAにいるからこそできる仕事というのも、たくさんあるでしょうね。 

 

ありますね。若い年代で、業界誌の仕事やコンテストの審査員などの仕事も、DADAにいたから経験できたと思うんです。自分の力以上のことに挑戦していくことでステップアップできますから、いろんな仕事をいただいたことで成長してこれたなと思っています。そういう意味でも、サロンや外部の美容出版社など、たくさんの方々に育ててもらったという感覚は強いですね。独立して自由に稼ぐ美容師人生もあるでしょうけど、僕は数字だけの人生はつまらないかなと思っています。 それと、僕はまだ自分の技術を100%信用していないんですよ。自信を持ちすぎるとそれ以上の成長がないので、常に疑問を持つことでカットがより進化していくような気がしていて。最近は、”いかに早く綺麗に切れるか”をテーマに、サロンワークをしています。 

 

 

 

――長く経験を積んでも、まだ練習を続けているのですか?

 

もちろんです。撮影の前やアカデミーでの授業前にはウィッグを切ります。手を動かすことでしか得られない気づきがありますから。自分の技術を100%信用してしまったら成長は止まる。だから常に疑問を持ちながらカットに向き合うようにしています。

最終的に目指すのは「早く、綺麗に切れる」こと。そのためには見ること、考えること、試すこと、あらゆる経験が糧になります。まだまだやるべきことは尽きませんね。

 

 

 

>教育を通じて、新しい美容業界を作っていく

 

 

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