【GRAFF代表・今泉孝記】令和の教育システムで都心の人気エリアに3店舗、大阪にセカンドブランドサロンを展開。有名店から独立し、理想のサロンを立ち上げた理由
効率的なカリキュラムで、自己成長をサポート
――GRAFFの技術教育について教えてください。工夫していることなどありますか?
うちはカリキュラムもムダをなくすのがテーマなので、全員が習得する必要のない技術は組み込んでないんですね。例えば、”ヘアセット”は入れてません。「これがやりたい」という技術をスタッフが見つけたら、自分で勉強してもらって、お客さまに提供できるレベルになったらメニュー提案してもらっています。最初はメニューに”着付け”もなかったんですが、自分で学んだスタッフがメニュー化を提案してくれたので、今は入れているんです。スタッフの「やりたい」を叶えるために、会社が動くのはありだと考えています。
それからカットに関しては、自分のペースで進めてもらっています。会社的には早くデビューしてもらったほうがいいですが、デビューの時期は本人の意思を尊重したいので。「どれくらいでスタイリストになりたい?それなら、これくらいモデル数を経験してね」と伝え、サポートしていく感じです。ピラミッドの一番上の人を全員で目指してね、という従来の教育ではなく、「自分のいいところを伸ばしてね」という教育方針です。

――まさに今の時代を感じさせる教育ですね。現在スタッフは17人ということですが、採用はどのような形を取られているんでしょうか。
スタッフからの紹介が一番多いです。新卒は、専門学校の先生が紹介してくださることもあって。今年1月に大阪・梅田にセカンドブランドのサロン『mel by graff』を出店したんですが、そこの運営は大阪出身のスタッフに全面的に任せているので、リクルートも僕はノータッチなんです。完全に信頼して任せているので、店舗も契約のときに一度見に行っただけなんですよ(笑)。
――それは、スタッフにとっても挑戦しがいがありますよね。大阪出店は、以前から視野にあったんですか?
そのスタッフが入社したときから大阪出店を希望していたので、スタイリストデビューもしましたし、任せることにしました。大阪店を機に地方展開も考えているんですが、同じような流れで出店していくのが理想的かなと思っていて。スタッフの希望を叶えていきたいんですよ。独立願望が強いスタッフには、FCや共同出資のような形を取れたら、みんなにとっていいのかなと思っていて。FCも従来のような形だと難しいと思うので、新しい形を模索していきたいなと思っています。
