【唐澤憲司×小山圭介×塩澤宏】美容業界歴16年。修羅場を乗り越えて見えてきた、時代にフィットした柔軟対応術とバランス経営

 

「僕らは狭間世代。ハイブリッドに教育していかないと勝ち残れない」(小山)

 

——世の中の流れ的には副業がブームになっていますが、それについてはどう思いますか?

 

小山:僕は、ひとつの主軸で何も結果を出してない人は、副業はやらないほうがいい と思っていて。十分稼いで、それで何かをやるならいいと思うんです。でも、中途半 端な仕事をいろいろやろうとすると、どれもうまくいかないじゃないですか。本業を 本気で取り組んで副業もやるのは、相当しんどいですよ。

 

塩澤:一度休職して、2 年やってみてダメだったら戻ってくれば?とか。2 軸でうま くできないかな?というのは考えています。会社として、変えられる仕組みがまだあ るかもしれないとも思っていて。

 

小山:アシスタントは今後いろんな技術を習得しないといけないですし、そこは昔と 変わらず大切にしなきゃいけないものがあるのかなと。でも、僕らが受けてきた厳し い教育をそのままやっても通用しないし。ちょうど僕らって、狭間世代なんですよ ね。だから、うまくハイブリッドに教育していかないと勝ち残れないのかなとは思っ ています。

 

 

 

唐澤:塩澤くんがすごいなと思うのは、売れていない美容師を売ることができるプロ デュース能力。メディアにフィーチャーされない美容師を、人気の美容師に変えてしまう仕組みを作っているんですよ。塩澤くんと出会って、新しい美容室のあり方につ いて知ったときに、本当にすげーな!と。

 

塩澤:考えなきゃいけないことは、たくさんありますよ。例えば技術教育も残業にす るのか、システムとして入れ込むのか。練習は強制ではないけど、自分のためなら自 分でやってほしいという気持ちもあるし。難しいですよね。

 

小山:技術の上達って、会社が責任取れないじゃないですか。やっぱり練習して頑張 った人にお客さまがついてくるので、ついてこないからといって「会社が何もしてくれ ない」と文句を言うのは違いますよね。僕はハッキリ「下手くそだから来ないんだ よ」と言いますし、スタイリストがアシスタントに練習を教えることで愚痴を言うな ら、「ならアシスタントを使わず一人でやりな」と伝えています。普段手伝ってもら っているなら、教えるのは当然だと思うので。

 

塩澤:昔より縦の関係は社会全体で弱くなってるから、僕はスタッフに強く言いづらくなりました。私がいないと困るでしょ?的な姿勢の子が多いですしね。

 

唐澤:確かに。そう思っている子が多いかもね。

 

塩澤:でも、実はこっちも対等に選べる。それを完全に忘れているんですよね。極論 でいえば、美容室の事業をやめれば僕は困らないんです。でも、それをスタッフに明 かせた時代から明かせない時代に変わってしまったんですよね。

 

唐澤:変わったといえば、お店の飲み会とかもコロナからもうないよね。

 

 

小山:うちはスタッフと仲がいいので、一緒に出かけることもありますよ。先日もス タッフが「夏休みを返上するので、みんなでどこかに出かけませんか?」って。それ で富士急に行きました(笑)。

 

塩澤&唐澤:その心意気は素敵だよね。

 

小山:僕は、スタッフのお兄さんみたいな関係性を育んでいて。サロンワーク中も横 の会話に入ったりしながら楽しんでいるし、そういう方が心地よくて。そんなコミュ ニケーションの相乗効果で、またいいものが生まれるのかなと思ったりしています。店舗展開や新しい体系も考えているので、僕達に興味がある美容師さんがいたらお話ししたいですね。これから、より良い物を作り上げていきたいと考えています。

 

——3人で作られた『.Hallis』のこれからが楽しみですね! 本日はありがとうございました!

 

 

(文/織田みゆき photo/宮崎洋)

 

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