【#話さない美容師nao】高校生でインフルエンサー、その後は美容師に。SNSスキルを活かして運用代行や動画編集も!令和のフリーランス美容師の働き方
体調不良を機に、#話さない美容師へ
――「#話さない美容師」としての発信をしたことで、客層も変わったのでは?
私のお客さまはほぼ女性なんですが、文字通り”話さない”お客さまが多いです。私は施術に集中したいですし、お客さまも施術に集中してほしいと思っているので、そこはうまくマッチングしてますね。控えめな方が多いので、「高校生の頃からインスタを見ていて、やっと来れました」という方も来てくれます。嬉しいですね。
美容室が苦手な人って、結構多いんですよ。振り返ってみると、高校時代も周りには美容室が苦手だという人が多かったので。美容師と会話するのが苦手という人もいるので、私のように他の仕事もしていて、多くのお客さまを必要としていない方であれば、#話さない美容師としてのブランディングもありなのかなって思います。それに多くの人が行き交うフロアではなく個室サロンなので、安心して来店できると言われています。

――話すのが苦手な美容師さんや、お客さまとの会話に悩んでいる美容師さんも多そうですよね。
多いと思います。口下手な美容師さんもいるでしょうし、お客さまとの会話に苦手意識を持つ美容師さんもいると思います。そういう方には「細かいことに気づける」などの長所が必ずありますし、自分の得意な部分を伸ばしていける環境があれば理想的だなと思います。サロンに所属していると、周りの雰囲気に合わせて無理をする必要があるかもしれませんが、フリーランスなら自分のペースでできますよね。

――最後に、naoさんが発信を続ける理由を教えてください。
自分の思いを伝えたいという、その気持ちだけです。高校時代、私はインスタに自分を載せるようになってからメイクを始めて、それが自信につながっていき、より人生が楽しくなったんですね。「もっと可愛くなれるよ」というのを伝えたかったのと、周りの反対を押し除けて美容師になったので「みんなも好きなことをやって」という思いがあります。今は美容師をやめようかと悩んでいる方に向けて、話さなくても続けられるんだよ、と発信しています。SNS歴は6年目になりますが、これからも自分の思いを発信していきたいと思っています。


- プロフィール
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nao(ナオ)/フリーランス美容師
2001年生まれ、千葉県出身。ベルエポック美容専門学校卒業。高校時代からヘアセットの美容コンテンツを発信し、インフルエンサーとして活躍。都内人気店に新卒入社し、注目の新人として注目されるも、体調不良により1年3ヵ月で退社。その後はフリーランスに転身。「#話さない美容師」としてサロンワークを減らし、企業のInstagram運用やインフルエンサー業など幅広く活躍中。弱冠23歳でSNS総フォロワー数9.9万人超え(2025年1月現在)。
Instagram:@nao_stylinghair
(文/織田みゆき 撮影/宮崎洋)