タイプはまったく違うけれど、価値観は一緒! —オーナーとわたし。女性美容師の右腕物語 VeLO 赤松美和さん

真面目さの中のスパイスが私



スタッフへの指導の仕方や接し方も、2人の間でずいぶんと違います。男女の差もありますが鳥羽はすごく細かいところまで指導するし、私は「それでいいんだよ!」みたいな感じ。鳥羽が細やかな分、スタッフの気持ちを楽にしてあげたいというねらいもあります。ただお互い共通しているのは、「愛がないとね」ということ。2人とも損得を大事にするような生き方が嫌いなんですよね。不器用な気もしますけど、そこがうまいこと合っているからいいんだと思います。

そもそもうちは、セレクトショップみたいなサロンを目指しています。だからスタッフにこういう美容師になりなさい、というようなものを示してはいません。

鳥羽みたいになる必要もないし、私みたいになる必要もない。そのかわり、それぞれが個として色を持った人になってねって伝えています。ただチームとしてまとまらないといけないときも、もちろんあります。そういうときにみんなをまとめるのは、やっぱり鳥羽にしかできないこと。私には、できません。でも鳥羽だけだとみんなすごく真面目になっちゃうから、私がそこにスパイスとして入るみたいな感じです。本当は、ちゃんと真面目なんですよ。でも真面目にふざけてる、みたいな感じですね。


大好きっていうオーラはすごく出ていると思う

 


スタッフに対しては父と母。そんな感覚が強くあります。オープン当初こそ私と鳥羽だけがスタイリストだったので、プレイヤーとしての意識が強かったですけれど、下の子たちが育つにつれてそういった気持ちが増していきました。自分が時間をかけて向き合ってきた相手が評価される喜びというのは、それまで知らなかったもの。自分が成功するとか、売り上げるとかとは違う種類の喜びがあったんです。

大好きだよという気持ちを、伝わるように伝えるというのも心がけています。人って他人に認められることで存在価値を感じる生き物じゃないですか。でも若い頃は先輩にいっぱい怒られますよね。そういうときに、愛されている、認められている、という前提があるかないかで、受け取り方が全然変わってくると思うんです。

あとは、楽しくやればいいよって言いながら、楽しくがどういうものかまずは自分が動いて見せること。私の願いはみんなにこのサロンで居心地のいい場所をつくってほしいし、美容師として楽しく人生を生きてほしい。だから私の場合はこうやっているよ、というのを見てほしいなって。ま、やることはやんなきゃねってことなんですけどね。

 

>赤松さんのアドバイス。夫婦でサロンをやる条件!

 

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