あの名店のスタイリストデビューの基準を探れ! Vol.2 BEAUTRIUM皆川菊雄さん明かす“1人前の美容師の条件”

アシスタント時代はいろんなものを吸収することも大切

 

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-皆川さんが、アシスタント時代にもっとも成長したと思ったことは、どういうことですか?

 

技術面はもちろんなんですけれど、気配りや接客のマナーに関しては、いろいろと教えてもらって、学ぶことが多かったですね。僕がアシスタントのときは時代もあったんでしょうけど、厳しい先輩が多かったので『そんな言い方しなくても!』と理不尽に思ったこともあるのです。それでも、スタイリストになってみて、『確かにこれをされたら困るよな』と納得できたことも多かったですね。

たとえば、うちのサロンは女性のお客さまが多いので、アシスタントが自分目線で話をしていると困りますよね。たとえ世間話であっても、お客さまの目線に立って会話しているのと自分目線で会話しているのとでは、お客さまの感じ方が絶対に変わってくると思うので。そういう意味でも、お客さまが快適に過ごしていただけるような接客はしっかり叩き込まれたと思います。

 

-アシスタント時代とデビューしてからの待遇面では、どのような変化がありましたか?

 

まずは給料面でいうと、スタイリストは年俸制になります。プロ野球選手みたいに、前の年の売り上げで、次の年の給料が決まります。当然、頑張った分だけ評価されますので、その点でモチベーションの上昇につながるのかなと思っています。あとは、自分の時間を持てるようになりましたね。休日の日数は同じなのですが、モデルハントなどの仕事をしなくてよくなるので、きちんと休めるというか。僕は、サーフィンしたり、キャンプしたり、サッカーしたり。もっぱらアウトドアですね。

 

-待遇面以外では、なにか心境の変化はありましたか?

 

「実際のお客さまをカットして、喜んでもらえたり、感謝してもらえたりすることで、自分に自信がついたと思います。でも、その分、責任感というか、恐怖心も強くなったと思います。お客さまを施術する際に、すべてが自分の責任になってくるので。あとは、出会える人や一緒に過ごす友達もアシスタント時代とは全然、変わりますね。ファッションだったり、アートだったり、違う世界の人たちとも出会えて、交流できるのも、BEAUTRIUMというブランドで美容師として活躍しているということで、世間から認めてもらえるからだと思うんです。その分、責任感も強くなったし、やりがいも増えました。

 

-最後に、これから美容師を目指す人たちにメッセージをお願いできますか?

 

アシスタント時代は、いろいろなことを吸収できるとても貴重な時期だと思うので、好きなカルチャーを見つけたり、趣味に没頭したり。なにか自分が夢中になれることを見つけて、たくさんのものを見て、きちんと遊んで、楽しく吸収していってください。

 

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プロフィール
BEAUTRIUM青山
ジェネラルマネージャー/皆川 菊雄(みながわ きくお)

力の抜けたナチュラル感や突き抜けたおしゃれ感で業界をリードする人気サロン・ビュートリアム青山店でジェネラルマネージャーを務める。確かな技術力はもちろん、穏やかな口調と人懐っこい笑顔に老若男女問わず、ファンが多い。

 

(取材・文/池山 章子  撮影/QJナビ編集部)

 

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