クリエイティブを牽引し、チームをつなぐ存在。『VIEW TOKYO』トップスタイリスト・MeLが、幹部に抜擢された理由
カットを学び直し、再現性の高い“めるボブ”を発信
――菊地さんと言えば、ショートで知られたスター美容師。カラーをしながら、菊地流カットも学べたのでは?
かなり勉強させていただきました。前社ではショートの切り方を学んでいなかったので、「こんなに量を取るんだ」「トップはこんなに切っていいんだ」と、毎日発見がありました。ボブも、前社とは切り方が全然違っていたので、最初から切り方を学び直して、アプローチを変えたんです。そうしたら、お客さまの反応がすごく良くて感動しました。カットって面白いんだな、としみじみ感じましたね。改めて技術を見つめなおす機会ができたので、VIEWに来て本当によかったなと思っています。

――オープン当初から、ショートで注目を集めたサロンでしたよね。
そうなんです。4人の代表が、それぞれのショートの技術を持っていて、サロン全体でも比率が高かったんです。私もカットを間近でずっと見ていたら、ショートの可愛さに目覚めました。実際に切ってもらったことがあるんですけど、とにかく扱いやすくて楽ですし、デザインも可愛いんですよね。改めて、その魅力を再確認できました。
――5カ月後にはデビューされたそうですが、集客は順調でしたか?
いえ、全く(笑)。最初はブリーチ推しだったんですが、一向に予約が入らなくて本気で焦っていた時期もありました。「美容師に向いていないのかもしれない」と考えたこともあります。
いろいろなスタイリストに相談していた中で、「カットもしっかりやってみたら?」と言われて、ハッとしたんです。当時はまだカットの楽しさに気づいていなくて、自信もなかったので。それで「カットを本気でやってみよう」と思い、昔からボブが好きだったこともあり、”ボブ推し”に舵を切りました。

――そこから“めるボブ”が生まれたんですね。どんなこだわりがあったのでしょうか。
世の中的には軽めのボブが多いと思うんですが、私は海外の重めスタイルが好きなんですね。重さを残しつつ、パツっとしたラインは絶対に欲しくて。先輩たちから「再現性が低いとリピートしない」と言われていたので、毛量の取り方は研究しました。サロンで提供しているボブの中では、私のスタイルが一番重めだと思います。ただ、見た目は重くても内側はしっかり量を取っているので、触ると軽いんです。だから、まとまりやすいんですよ。

――再現性とおしゃれさを両立させたスタイルに、しっかりこだわったんですね。発信はどのように進めていったのでしょうか。
カットのカウンセリング動画をSNSで発信しました。1万人ほどフォロワーがいたブリーチ推しのアカウントを一度削除して、ゼロから始めたんです。お客さまに協力していただきながら毎日投稿を続けたところ、反響が広がり、4カ月で1.4万人まで増えました。そこから、集客につながるように。動画は、いろいろな先輩に見ていただきながら、毎朝アドバイスをもらっては修正し、投稿する。その繰り返しでした。