スケートボードを愛する美容師が原宿からWAVEを起こす -Wavy’s 中川優也さん U29次世代美容師-

デビュー直前で退職し、フリーター生活に突入

 

 

美容師になって4年目。スタイリストデビューが目前に迫ったころ、尊敬していた馬場さんが独立することを知りました。ぜひ一緒にやりたいと思ったのですが、スタイリストデビュー後すぐに辞めるのは、道義的に問題があります。そのため「自分のやりたいことができる環境に行こうと思います」と正直な気持ちを会社に伝えて、デビュー前に退社しました。まったく躊躇しなかったわけではないですが、環境を変えてメンズヘアに注力したいという気持ちが勝ったんですよ。

 

その後、馬場さんと働くまでの約1年間はハンバーガーショップでアルバイト生活。馬場さんの知人の紹介で入ったのですが、かなり内装がオシャレでファッション関係の業界人も通う店でした。美容から一時的に離れることになってしまいましたが、今に続く新しいつながりができたことはよかったと思います。

 

 

アルバイトをしながらオープン準備にもガッツリと関わりました。週1回は馬場さんと会ってサロンのコンセプトや出店場所などについて話し合っていたんですよ。ちなみに店名の「Wavy’s」はアメリカのスラングがもとになっています。アメリカのストリートでは、「イケてる」を、「ウェイビー」と表現することもあるので、イケてる人たちのサロンということで、馬場さんと二人で決めました。そのほか僕は、サロンの内装や壁に貼った写真など、サロンの味付けを担当しています。

 

思い描いていた未来が、今目の前で実現されている

 

 

今、僕のお客さまは9割がメンズです。ストリートで映えるようなカッコいいスタイルを提案したいという、美容師になる前からもっていた想いを今、実現することができています。

 

馬場さんはカリスマ性があって、人を惹きつけるサロンの象徴的な人物です。一方の僕は、その参謀として、ストリートテイストのクリエイティブにこだわったり、グラフィックデザインや洋服をつくったりもしています。本当に今、やりたいことができていますね。

 

ゆくゆくは髪を切るだけじゃなく、物販もあれば服も雑誌も置いているようなサロンをつくりたいと思っています。髪を切らなくても、マンガを読んだり、スケートビデオを見たりして、楽しい時間が過ごせる…そんな空間を創りたい。まさに今、頭の中にある未来予想図をノートに書き留めているところです。

 

自分の周りで活躍している同世代の美容師はみんな「将来はこうなりたい」という強いイメージを持ち続けていました。僕も、メンズスタイルをやりたいという漠然としたものだけれど、美容師になる前からブレずに持ち続けてきたから、今があると思います。これからも自分の選んだ道を信じて、未来を描きながら歩んでいきたいですね。

 

 

プロフィール
Wavy's
スタイリスト/中川 優也(なかがわ ゆうや)

山形県出身。日本美容専門学校卒業。SHIMAでスタイリストデビュー直前に退社し、約1年間のフリーター生活を経て、馬場一馬氏の独立に合流。スケートボードをこよなく愛しており、一人ひとりのライフスタイルにあったヘアスタイルを得意としている。スタイリストとして手腕を発揮する傍ら、Wavy'sの参謀として、サロンブランディングを担う。

 

(取材・文/外山  武史  撮影/菊池 麻美)

 

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