苦手分野をどうカバーする? BLUE TOMATO、maiさんの無理のない働き方

美容師が向いていないと思ったこともあった

 

 

今は本当に仕事が楽しいのですが、アシスタント時代には、そう感じられず、先輩からのアドバイスや注意も素直に受け取れないときがあり、「美容師の仕事は自分には向いていない。やめてしまおうか」と悩んだりもしました。

 

アシスタント1年目に、忙しい仕事のリズムについていけずに体調を崩し、もともと朝がとても弱いこともあって頻繁に遅刻をしてしまったり、先輩に言われた大切な要件を忘れてしまったり、同じ失敗を何回も繰り返したり。敬語もうまく話せなかったし、社会人としてのレベルもかなり低かったので、当時育ててくれていた先輩たちは、本当に大変だっただろうと思います。

 

そのときは、「自分はダメだ、美容師に向いていない」という気持ちからなかなか抜け出せませんでした。でもこの仕事に憧れ、やってみたいと思った初心を思い出すことで、気持ちをポジティブな方向に切り替えることができました。

 

苦手部分を仲間とフォローし合うことでエラーを減らしていく

 

 

苦手な部分、未熟な部分については努力して改善もしてきましたが、人間どうしても苦手なこともありますよね。以前は自分でどうにかしなくてはと頑なに頑張っていたんですが、今は「できないことは頼ってしまおう!」と思える信頼できる仲間に恵まれています。

 

たとえば、今では寝坊をすることは滅多にありませんが、体質的に、心身のバランスを崩すと寝坊しやすい傾向があるのには変わりありません。寝坊しそうで本当に不安なときは、YUICHIくんに「朝、起きたらLINEするから、LINEがこなかったら電話で起こして!」なんてお願いすることもあります。

 

本当にピンチのときに頼れる仲間がいるというのは、ありがたいことです。そうした関係性を築くことは、お店全体のエラーを減らしていくことにもつながるのかもしれません。

 

苦手分野を克服するための努力をした上で、ときには人に頼ることも必要です。もちろんそれに甘えてばかりではよくないので、他の部分で自分のできることを探していくこと。助けてもらっていることへの感謝は、得意分野で返していければいいのだと思っています。

 

応援メッセージ

 

 

仕事を続けていくことではじめて見える景色が、どんな職業にでもあると思います。美容師の世界では、前を歩いている素敵な方がたくさんいらっしゃいます。20代でも30代でも、その先の40代、50代、60代でも、そのときどきにしか見えない景色があり、そうした景色に出会っていくことは、とても楽しいことなのではないかなと思っています。

 

美容師の仕事とは、目の前の人を、自分の技術によってよろこばせることができ、その上、感謝までしてもらえます。それは本当にすごいことです。

 

私は、美容師の仕事は自分の人生の一部だと思って、楽しんでいます。この仕事をはじめたばかりの方々も、あまり力を入れすぎずに、楽しんでいってほしいなと思います。

 

 

プロフィール
BLUE TOMATO ディレクター
mai(まい)

埼玉県出身。日本美容専門学校卒業。代官山の美容室にてアシスタントとして4年間、スタイリストとして2年間勤務後、スタイリストとして「BLUE TOMATO」の立ち上げに参加。「BLUE TOMATO」では、新しいスタイルの開拓やヘアメイクなど、クリエイティブ部門担当。サロンワークだけではなく、雑誌などの撮影でも活躍している。

 

 

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