「黄綬褒章」受賞! 70歳を超えた今でも現場に立つ。赤上喜久子さんの「長く活躍できる美容師」になるための秘訣

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2016年11月3日に発表された「秋の褒章」(※)。そのリストの中に「黄綬褒章」を受賞した、一人の女性美容師の名前がありました。その方のお名前は、赤上喜久子(あかがみきくこ)さん。昭和61年に茨城県日立市に美容室「WOMAN」を設立し、70歳になった今も現役の美容師として店頭で接客をしながら、後継者の育成にも励んでいます。今回、数十年以上もの長きにわたって第一線で活躍する赤上さんに、「長く活躍できる美容師になるために大切なこと」を伺いました。

※国家または公共に対し功労のある方、社会の各分野において優れた行ないのある方などを表彰するもの。年に2回、春と秋に発表。紅綬褒章、緑綬褒章、藍綬褒章、紺綬褒章、黄綬褒章、紫綬褒章、褒状、飾版の8種類がある。

 

「黄綬褒章」を受賞できたのは応援してくれた仲間のおかげ

 

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2016年の秋に「黄綬褒章」を受賞されたとのことで、おめでとうございます!

 

ありがとうございます。私よりも、もっともっとがんばっている美容師がたくさんいる中で、このような名誉ある賞をいただき、心からうれしかったです。ただ、この受賞は私1人の力ではありません。スタッフの支えはもちろん、美容組合の中で活動していたことが大きかったと思います。

 

私はグイグイ前に出ていくタイプではないので、推薦してくれる組合の方々がいたからこそ、素晴らしい功績を収めることができました。みんなで受賞した賞だと思っています。

 

日本美容振興センター理事や日本着付学術会の芸術委員を務めるなどといった美容組合での活動は、赤上さんにとってどのような財産になっていますか?

 

技術の指導をしたり、指導を担当した子がコンクールで受賞したりすることは、私にとっても貴重な経験になります。また、私は美容業界全体の地位向上を強く願っているため、そのために貢献できることが何よりうれしいです。

 

今はまだ給料が安かったり、コンプライアンスが守られていなかったり、美容業界の課題は山積みですが、若い方が憧れるような業界にしたいと組合に強く訴えています。

 

-「黄綬褒章」以外にも、これまでに数々のコンクールで入賞されていますが、赤上さんが学び続けるパワーの源を教えてください。

 

コンクールで受賞するには、確かな技術力が必要不可欠です。いい指導者についてもらったうえで、アスリートのような厳しい練習が求められます。筋肉も痛くなるし精神的にも追い詰められる。まさに心身の鍛錬ですね。死ぬほど苦しい思いもしますが、その分、成長もすさまじい。コンクールの受賞は、実力を付けるための一番の早道だと思います。

 

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赤上さんのヘア作品

 

>開業してから10年は苦労の連続 

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