ライフスタイル提案型サロンyiye(ヤイエ)、始まりの1年間。小俣恭平さんが、スタッフと共に導き出したyiyeの正解

 

小俣恭平(おまたきょうへい)さんと、美容師兼YouTuberである藤原トモヤさんが共同代表を務めるyiye(ヤイエ)。

美容室の枠を超え、ライフスタイルを提案するサロンとしてオープンし、1年が経ちました。新しい価値や世界観を生み出し、提供されている小俣さんにyiyeに込めた思いやオープンから今までのヒストリー、そして美容師以外の価値観を取り入れることの意義について伺いました。

 


 

異なった背景で育ったスタッフとyiyeを作る――チームビルディングの1年だった

 

 

昨年4月にyiyeをオープンしてから、1年ちょっとが経ちました。これまではプレイヤーとして技術の向上やお客さまの満足度向上を目標に励んでいましたが、そこに経営者という視点が加わって、脳の違う部分を使うようになりましたね。今はサロンワークと経営の仕事の比率で言うと、7対3くらいです。

幸い、共同経営者である藤原トモヤと役割分担ができるので、サロンワーク、スタッフのレッスン、セミナー、撮影などの時間もきちんと取ることができています。

 

自分がオーナーになって最初の難関は、まったく違うバックグラウンドを持って集まったスタッフをまとめることでした。育ててもらったサロンが違うので、僕も含めて、各々が当たり前だと思っていることが違うんですよね。そんなみんなで、yiyeとしての正解を目指すことにしました。

 

 

具体的には、yiyeが大切にしている3つの軸をベースに、全員のあるべき方向性を定めた形です。一番大きな軸は「yiyeに関わるすべての人の人生をプラスにする」ということ。これを礎に、yiyeとしての正解を話し合いました。

例えば、「枠を増やして予約は入れられるだけ入れるのが良い」というサロンで育ってきた人にとってはそれが当たり前だし正義なのですが、「でも、それによってお客さまを待たせてしまうのはどうなんだろう?」という風土で育ってきたスタッフもいます。

yiyeとしては、「自分がしたいからそうする」のではなく、「それが人のため、お客さまのためにプラスになるのか?」を大事にしたいので、後者を選ぶことになります。

それはもちろん前者が間違っているというわけではないですし、この一年間はスタッフたちから「自分はこう考えている」という意見を聞ける、得難い経験ができたと思いますね。

 

オーナーが何気なく発する言葉の影響力は、自分が思っているより大きかった

 

 

そういう意味では、スタッフと時間を作ってコミュニケーションを取ることはかなり意識してやっていました。営業後に飲みに行ったり、モーニングを一緒に食べながら話したり。しっかりした仕事の話から他愛もない話、そして未来の話など、そのときのテンションに合わせてとにかくいろいろと話しをしました。その甲斐あって、スタッフのいいところを見つけるのはものすごく得意になりましたし、今はどんなスタッフが入社しても、yiyeの色に導いていける自信を持っています。

 

 

一方、僕自身はもともとあまり深く考えるタイプではなくて。スタッフからの相談に、フィーリングで「思ったことはやってみたらいいんじゃない?」って言ってしまうことも多かったんですよ。「なんとかなるでしょう」という楽観的なメンタルからくるものなのですが、それが自分の想像以上にスタッフに影響を与えてしまったという場面が多々ありました。それはチームを作る上でプラスにもマイナスにも働くことがあるんだなというのを実感したので、口をついて出そうになる言葉を一旦止める、というのは気にかけています。これは、オーナーになってから僕自身が変わったところですね。

 

>美容業界の“当たり前”を覆したからこそできた唯一無二のyiyeの内装

 

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