美容師小説

美容師小説

­-第18話-­【1950年 岐阜】 キャバレーで、逆襲を

 

 午前7時半。

 大野は、出勤するキャプテン・マカボイの背中に声をかけた。

 「Have a nice day !  Please take care , sir !」

 <よい1日を。お気をつけて>

 

 日本語でいう「行ってらっしゃい」のつもりである。出かける人にはそう声をかける。日本では当たり前だったその習慣が、キャンプにはなかった。だからキャプテンを送り出すとき、大野はいつもむずむずしていたのだ。心の中では言っている。(行ってらっしゃいませ)と。ところがその言葉に対応する英語を知らない。だから無言。気持ちが悪い。なにか言いたい。だけど英語でどう言えばいいのか。

 

 考えた結果、思いついたのが

 <Have a nice day> だった。

 <Please take care>だった。

 

 大野の呼びかけにマカボイは振り返った。驚いたような表情。だけどすぐに笑顔になった。

 「Thank You , Yoshio !」

 

 喜んでくれた。

 (よし、これはオッケーや。次はおかえりなさい、やな)

 

 それも考えていた。すでに用意してある。

 夕方、キャプテンが帰宅したとき、大野は声をかけた。

 「Welcome home , sir !」

 マカボイはやはり笑顔になった。

 

 その日から、大野は朝夕に必ず声をかけた。マカボイはとても喜んだ。

 あるときマカボイは大野に聞いた。

 「どうしてヨシオは毎朝声をかけてくれるんだ?」

 「キャプテン、これは日本の習慣なんです。日本人はだれでも朝に夕に、こうやって家族に声をかけます」

 「すばらしい。すばらしいじゃないかヨシオ。うん、それはオレのファミリーにも取り入れよう。うん、それはいい」

 マカボイはうれしそうだった。

 しかしもっとうれしいのは大野だった。気持ちが通じた。日本人の習慣が、アメリカ人に通じた。喜んでくれた。

 

 やはり、人が喜ぶ顔を見るのはうれしかった。しかもアメリカ人が日本人の習慣を取り入れてくれる。あの、アメリカ人が……。

 感無量だった。

 そのうちに、大野が始めた声かけはマカボイの仲間たちの間で話題になる。やがて将校宿舎では、いつの間にか朝夕の声かけが習慣となっていった。「Yoshio」という名前は、こうしてキャンプの中に浸透していった。

 

 

 ある日、大野は街に出た。マカボイが休暇で早朝から出かけることになったため、解放されたのだ。

 大野は文房具を買いに出かけた。焼け野原の街で、ひとつだけ焼け残った百貨店『丸宮』。その3階建ての建物の前に着いたとき、背後から声がかかった。

 「Hey , Yoshio !」

 <やぁ、ヨシオ>

 振り向くと伍長が手を振っている。トーマス伍長。マカボイの部下で、たまにジープでマカボイをハウスまで送ってくる。大野は何度かあいさつを交わしていた。

 「Hi , Corporal !」

 <こんにちは、伍長>

 あいさつを返しながら驚いていた。伍長の後ろにアメリカ兵が30人くらいいる。大野は思わず聞いていた。

 「What’s the matter with you ?」

 <どうしました?>

 大野は兵士の数を数えた。26人。ざっと2個分隊である。

 「ヨシオ、オレたち買い物に来たんだけど、ちょっと問題があってさ」

 「どんな問題?」

 「うん。オレたちが売り場に行くと、女のコがみんな逃げちゃうんだよ」

 「逃げる? 店員が?」

 「怖がって逃げちゃう。だから買い物にならないんだ。ヨシオ、ちょっと手伝ってくれないかな。通訳してくれるとありがたいんだけど」

 「あぁ、なんだ、そんなこと。オーケー。手伝いますよ」

 大野は先頭に立って『丸宮百貨店』に入っていく。その後ろからアメリカ兵が26人。大野は“2個分隊”を引き連れて、百貨店のフロアに立った。すると店員の女性たちはいつの間にか姿を消してしまうのだった。

 (なるほど、みんな怖がっとる)

 女性たちはみな、商品やショーケースの陰に隠れていた。

 「大丈夫ですよ」

 大野は大声をあげた。

 「あんたがた逃げることはないんです。アメリカ人だって同じ人間なんやから。怖いことないです。今日はぼくが通訳しますから、安心して商売してください」

 女性たちがひとり、ふたりと表に出てくる。その顔からは、まだ恐怖の表情が見て取れる。そりゃしょうがないわ、と大野は思った。

 (鬼畜米英と言ってたのはほんの数年前や。アメリカ軍が上陸したら、女は髪を切って山に逃げろ、と。ずっとそう言われて育ってきた人たちや)

 

 買い物が始まった。大野は大忙しである。兵士は数人ずつグループになって、あちこちで商品を手に取る。店員との会話が始まると、大野が呼ばれる。あっちからも、こっちからも。

 呼ばれると走る。フロアを駆け回る。大野は兵士たちの要望を聞き、それを店員に伝える。逆に店員の話を兵士たちに伝える。

 大野は手を抜かなかった。できるだけ正確に伝えようと試みた。買い物は大野の活躍によって滞りなく進行した。

 

 全員が希望の商品を手にすると、大野は再び“2個分隊”を率いて百貨店の外へ出た。

 「おまえ、これからどうするの?」

 伍長が聞いてきた。

 「はい、学校に行きます」

 「飲みに行こうよ」

 「は?」

 「あれだけ助けてくれたんだ。お礼するよ」

 「それはありがたいけど、高校生ですよ、ぼく」

 「大丈夫さ」

 「いや、大丈夫じゃないですよ。だって学校行かなきゃ」

 「1日くらい、いいだろ。休んだって」

 「いや、ダメです。だって学校に電話もできないし、連絡のしようがないから無断欠席になってしまう」

 「いいじゃないか。行こうぜ」

 お酒を飲んだことはなかった。まして外の酒場など行ったことがない。大野の気持ちはぐらぐらと揺れた。

 (ま、いっか。明日、学校に行って事情を話すか)

 一気に酒場へと傾いていく。

 「で、どこに行くんですか」

 「キャバレーさ」

 「キャ、キャバレー?」

 「そうさ。行こうぜ」

 もう止められなかった。キャバレーである。禁断の園。未知の楽園。まさしくワンダーランド。

 「わかりました。行きましょう」

 声が上ずった。

 “2個分隊”が歓声をあげる。

 「おー、行こう、行こうぜ」

 伍長の部下である上等兵や、若い新兵たちが大野の周りに集まってくる。そのうちの二人が両側から肩を組んできた。

 「レッツゴー!」

 新兵たちもまた、キャバレー初体験なのであった。

 新兵たちだけではない。“2個分隊”のなかで、体験済みは伍長ただひとり。ただし、その時は店内に入ったものの日本人ホステスとは言葉が通じず、早々に退散したという話だった。つまり、伍長と“2個分隊”はキャバレーでも大野を通訳として使おうと企んでいたのだった。

 「コトバがわからないとぜんぜん楽しくないんだ」

 伍長はそう言って、大野にウインクした。その一言で、逆に大野の気持ちは楽になった。

 (ほうや。オレは通訳なんや。仕事としてキャバレーに行くんやで。遊びやない。これはシゴトなんや)

 大野は自らに何度もそう言い聞かせながら新兵たちと肩を組み、歩き始めた。

 

 

 意気揚々と柳ヶ瀬通りの入口までやってきた。そのとき、大野の足が止まった。正面からなんと教頭先生が歩いてくるではないか。

 (まずい)

 大野は新兵たちの後ろに隠れようとした。が、教頭はすでに大野を発見していた。

 「おい大野、おまえどうしたんや?」

 声をかけてきた。心配顔である。どうやら大野がアメリカ兵に拉致されると思ったようだ。

 大野は一瞬で覚悟を決めた。(ここはなんとか切り抜ける)

 「あぁ、ちょうどよかった。先生、連絡する方法がなかったもんで、どうしようかと思ってました。この人たち、ぼくの勤め先のアメリカ兵なんです」

 そう言って大野は伍長を紹介。つづいて伍長に教頭を紹介する。

 「伍長、こちらディーンの先生です」

 Dean of faculty。教頭を意味する。伍長の顔はこわばった。小声で大野に尋ねる。

 「ディーンだと。おまえ大丈夫か。怒られるんじゃないのか」

 教頭先生はそのやりとりを見ながらさらに心配そうな顔をしている。大野は申し訳なさそうな顔をして、教頭に言った。

 「先生、今日は学校、行けないんですよ」

 「休むんか」

 「はい。ちょっと通訳の仕事を頼まれてまして」

 教頭はアメリカ兵たちを見回しながら、こう答えた。

 「おまえ、これから仕事なんやな」

 「はい。そうなんです」

 「べつに厄介なことに巻き込まれてるわけやないんやな」

 「はい。大丈夫です」

 「よし、わかった。行きなさい」

 教頭先生が許してくれた。それを伍長に伝える。

 「Oh , Thank you very much , sir !」

 “2個分隊”からも歓声があがった。

 

 

 キャバレーは、匂いの園だった。照明も音楽も特殊だったが、なにより大野を打ったのは独特の匂いだった。おしろいと香水に、アルコールとタバコ。

 店内に客はいなかった。まだ夕方である。外は明るい。広いフロアに長イスとテーブルがずらりと並び、たくさんの光の粒が壁や床を這うようにクルクルと回っていた。

 女の人はいなかった。だが大野たちが入っていくと、奥から一斉に女性たちが飛び出てきた。

 

 “2個分隊”26名と、大野が席につくと女性たちはそれぞれのとなりに身体を滑り込ませてくる。密着。大野の頭のなかは真っ白になった。女性が発するつよい匂いにくらくらした。

 「おい、ヨシオ。黙ってないで通訳してくれよ」

 伍長が笑いながら言った。伍長は両側に座る女性の肩に手を回している。

 「はぁ〜」

 ため息が出た。(ほんとうにオレはここで通訳なんかできるんか)

 呆然としている大野に、隣に座った女性がささやいた。

 「ねぇ、このなかでいちばん偉い人はだれ?」

 耳に息がかかった。ぞくぞくした。大野はやっとのことで腕を上げ、目の前でふたりの女性を相手にする伍長を指さした。

 「ありがと。だけど人を指さすのは失礼よ、ぼうや」

 また耳許でささやいた。

 「で、あなたは通訳?」

 「は、はい」

 「そう。でもここでは通訳、必要ないかもよ」

 「えっ、どうしてですか」

 「みんな少しは英語、できるもの」

 そういえば、兵士たちはみな、隣の女性と語り合っている。げらげらと笑いながら語り合っている。

 「みんなRAAから来たのよ」

 「RAA?」

 「あら、知らないの? 慰安所よ。アメリカさんのためのね。東京にできて、名古屋にもできた。でも1年も経たないうちに閉鎖されたわ」

 「だからキャバレーに?」

 「そうよ。みんなオンリーを狙ってるの」

 「オンリー?」

 「ぼうや、何も知らないのね。ま、いいわ。あとでだれかに聞きなさい。で、あの人の階級は?」

 そう言って、女性はあごを少しだけ動かして伍長を指した。

 「伍長です」

 「はっ、伍長か」

 女性は吐き捨てるように言った。

 「ダメだわ。将校じゃないと」

 

 

 RAA。Recreation and Amusement Association。日本名は『特殊慰安施設協会』。占領下の日本政府がつくった連合軍兵士のための慰安所である。

 占領軍が上陸するや、日本各地で連合軍兵士による強姦・婦女暴行事件が頻発した。しかし日本の警察はその“犯罪”を取り締まることはできなかった。権力は日本政府にはなく、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)にある。そこで日本政府は「日本女性の純潔を守る」ために、「日本女性を使ったRAA」をつくった。つまり占領軍兵士が手当たり次第に女性たちをつかまえて暴行しないように、いわば「性の防波堤」をつくろうとしたのである。

 

 RAAは警視庁が発案。内務省(当時)が通達を出し、大蔵省(当時)が保証して銀行から資金を融資させるという、まさに国家プロジェクトであった。資本金は1億円。設立は、1945年8月26日。敗戦からわずか11日後のことだった。

 

 一方、“働く”女性たちは、求人広告によって集められた。

 

 ———————————————————————————

 急告

 特別女子従業員募集

 衣食住及高給支給、前借ニモ応ズ、地方ヨリノ応募者ニハ旅費ヲ支給ス

 ———————————————————————————-

 

 日本には戦争未亡人や、身内を戦争で失った女性たちが数多く存在した。その多くが生活の術を持たず、困窮を極めていた。一家の大黒柱を喪った女性たちには “仕事”が必要だった。家族を餓死から救うために。よってこのような好条件の広告が出れば、女性たちは殺到する。その数、1日あたり約300人。ところが、面接で仕事の中身を聞くと、その大半は去っていった。

 だが、仕事の中身を知ったうえでなお残る女性がいた。残らざるを得ない女性たちが、いた。

 

 慰安所は東京を皮切りに大阪、愛知、広島、静岡、兵庫と全国各地に設置されていった。ところが翌1946年3月26日、わずか7カ月で閉鎖。軍における性病のまん延を恐れた占領軍の命令であった。

 

 RAAが閉鎖されると、あふれ出した女性たちはキャバレーやビアホールへと流れた。同時に、多くが街娼として街角に立った。それがいわゆる「パンパン」である。

 やがてそのなかから、特定の相手と愛人契約を結ぶ女性が出てくる。「オンリー(only)」である。「オンリー」はお金がかかるため、上級将校にしか契約はできなかった。逆にいえば上級将校に気に入られれば、「オンリー」として契約することができる。そこでキャバレーでは夜ごと、将校争奪戦が繰り広げられていたのであった。

 

 トーマスが将校じゃないことに落胆した隣の女性は、大野の隣を動かずに「RAA」や「オンリー」の意味をくわしく教えてくれた。

 

 

 兵士たちはみな笑顔だった。だが大野は、もうその笑顔を喜べなかった。

 「どうしたヨシオ、元気ないじゃないか」

 伍長は笑いながら言った。

 「隣のオンナに魂を抜かれたか」

 「いえ、大丈夫です」

 「そういえばヨシオは戦中、どこにいたんだ」

 「岐阜です」

 「疎開はしなかったのか」

 「はい。ぼくは訓練していました」

 「訓練? なんの?」

 大野の胸に突然、なにかがこみ上げてきた。オレはあんたたちと戦うために訓練していた。あんたたちを殺すために訓練していた。一人百殺。久しぶりにそのコトバが浮かび上がってきた。意識の海の、底の底から。

 

 アメリカ軍には感謝していた。法的にはまだ働けない15歳のときに雇ってくれた。父よりも高い給料で雇ってくれた。あの連隊長も、キャプテン・マカボイもほんとうにいい人だ。心からそう思う。

 だけど。

 RAAやパンパンの話を聞いていると、そして目の前で兵士たちに身体中を触られている日本人女性たちを見ていると、こみ上げてくるのだ。どすぐろい感情が。

 戦争って、なんだ。敗戦って、こういうことか。同胞の女性たちが、いまここで、オレの目の前で“凌辱”されている。

 

 「どうしたヨシオ」

 伍長は心配顔になっていた。

 大野は我に返った。

 「いや、大丈夫です。訓練、でしたね」

 「あぁ、そうだ。なんの訓練をしてたんだ」

 「KAITEN」

 伍長の表情が消えた。

 「回天? あの人間魚雷?」

 「イエッサー」

 “2個分隊”から笑いが消えた。

 

 場違いであることはわかっていた。だけど大野には抑えられなかった。

 

 「おまえ、特攻だったのか」

 「ヨシオはカミカゼか」

 場は騒然とし始めた。

 「いや、まだ出撃できる年齢じゃなかった」

 「いくつだった?」

 「11歳」

 ヒュー。口笛が鳴った。

 「11歳。それで特攻の訓練か」

 「そうです」

 「オーマイゴッド」

 だれかがつぶやいた。

 「それにぼくは、グラマンの機銃掃射を受けた」

 「What?」

 「校庭を歩いているとき、背後からグラマンが襲ってきた」

 そう言って大野は、あの真夏の校庭での出来事を話した。(第4話参照)

 「よかった」

 伍長が言った。

 「おまえが生き残ってくれてよかった」

 「そうだ」と新兵のひとりが言った。

 「そのグラマンのパイロットも、撃ち損なってくれてよかった」

 「通訳、ホントに助かるよ」

 場が少しなごみかけたところで、伍長が言った。

 「オレたちは沖縄戦に参加する予定だった」

 「えっ?」

 今度は大野が凍りつく番だった。

 

 沖縄戦。1945年3月に始まった連合軍による沖縄上陸作戦。沖縄に撃ち込まれた銃弾・砲弾数271万発。日本側の死者・行方不明者は約19万人。その半数の9万4000人が民間人。連合軍の死者・行方不明者は1万4000人超。

 

 「オレたちは第三波の上陸部隊だった。待機している間に停戦になった。だから実際に上陸して戦ってはいないんだ」

 いつの間にかしんみりした空気になっていた。

 「ヘイ、カミカゼボーイ」

 だれかがおどけて言った。その場にいただれもが、そのコトバにすがった。兵士たちも、女性たちも、重く沈んだ空気から解放されたがっていた。

 大野は反論したかった。オレはカミカゼボーイじゃない。ほんとうに特攻機に乗った方々に申し訳ない。回天に乗り込んだ方々に申し訳ない。

 だけどここはその話をする場ではなかった。

 

 キャバレーは、再びにぎやかになった。

 隣の女性は、相変わらずいい匂いを発していたが、もう大野にも、目の前の伍長にも興味をなくしたようだった。グラスに何度も口をつけながら、タバコをふかしつづけていた。

 

 

 キャンプに帰営したのは、門限ぎりぎりだった。大野は伍長たちと別れると、将校ハウスに向かった。

 とにかく喉が渇いていた。トイレにも行きたかった。大野は勝手口のカギをあけるや、中へ飛び込んだ。その瞬間、なにかが顔にぶつかってきた。

 「あっ」

 大野はそのまま地上に転がった。そのくらいの衝撃だった。

 最初はキャプテンにぶつかったのだと思った。見上げると、しかしそこには何かが吊されてぶらりぶらりと揺れていた。

 

 鳥だ。

 

 大野は思い出した。キャプテン・マカボイは今朝、4時にハウスを出て鴨撃ちに行くのだと言っていた。

 ということは、これは鴨だ。

 大野は転がったまま、いつまでも揺れる鴨を見上げていた。

 

つづく

 

 


 

 

☆参考文献

 

『超訳 日本国憲法』池上彰 新潮新書

『ヴィダル・サスーン自伝』髪書房
『Vidal  Vidal Sassoon The Autobiography』PAN BOOKS

『ヴィダル・サスーン』(DVD) 角川書店