語学ゼロでも挑戦可能。年収10倍も実現する。香港・hd.salon Groupで働く日本人美容師のリアル

 

語学ゼロでも大丈夫。自己発信も必要なし。

 

−香港のお客さまが7割となると、語学や集客面で不安もありそうですが、どのように対応しているのでしょうか?

 

 

本田:サロンには通訳スタッフが常駐しているので、カウンセリングや施術中も困ることはありません。実は私は、広東語が一言も話せない状態で香港に来ました。それでも初日から不安を感じることなくサロンワークに入れたのは、このサポート体制があったからだと思います。とはいえ、やっぱり自分自身で言葉を理解して、話せるようになりたい気持ちはあります。現在は、オフィスで月に2回行われている広東語レッスンに参加しながら勉強中です。

 

浅野:僕が来た当時は、今ほど環境が整っていなかったので、語学はほぼ独学でしたね。試行錯誤しながら覚えていきました。でも香港で15年生活しているので、今では日本語と同じ感覚で会話ができます。

集客については、バックオフィスが広告運用やマーケティングを一括して担ってくれています。だから僕たち美容師が個別に集客を行うことはありません。個人で発信をしなくても常に多くのお客さまにご来店いただいているので、目の前のサロンワークに集中できる環境です。

 

香港の美容師は、「ビューティーパートナー」

 

−通訳や集客面のサポートが整っているのは安心ですね!日本と香港、両方のサロンを経験して感じる違いはどんなところでしょうか?

 

 

浅野:香港では、美容師は「ビューティーパートナー」と呼ばれていて、一人のプロフェッショナルとして対等に扱ってくれると感じています。もちろん医師や弁護士などと同じというわけではありませんが、一般的なオフィスワーカーと同等、もしくはそれ以上に専門性を持つ職業として見られている印象がありますね。日本ではまだまだ「サービス業」の枠で語られることも多いですが、こちらでは“技術を提供するプロ”としてリスペクトされている。その違いは大きいです。

 

本田:お客さまも、私たちをプロとして信頼し、はっきりと意見を伝えてくださる方が多いです。仕上がりに対する感情も率直に表現してくださるので、自分の仕事の価値がダイレクトに返ってくる感覚があります。

 

浅野:カウンセリングのスタイルも少し違いますね。日本では「どうしたいですか?」とあらかじめ希望をヒアリングするのが中心になることも多いですが、香港では新規のお客さまでも「お任せ」がとても多いんです。「任せる」というのは、それだけ期待していただいているということ。だからこそ、細かなニュアンスをすり合わせるコミュニケーションが重要になります。

長さや雰囲気の方向性を確認しながら、一緒にヘアスタイルをつくっていく感覚です。中には「あなたはプロでしょう? 私の魅力がわかっているはず」と、完全に委ねてくださるお客さまも。その信頼に応えられた瞬間は、本当に嬉しいですね。

 

−プロとして信頼されているからこそ、高い技術力も求められそうです。技術はどのように磨いているのでしょうか?

 

 

本田:毎朝のレッスン、定期的なスキルチェックに加えて、年間5回ほど日本から有名サロンの講師を招いた研修も実施しています。最新のトレンドや技術、知識をアップデートし、それをすぐにサロンワークへ落とし込めるのは大きな刺激になります。

 

サロンワーク前の朝レッスンの様子。香港では夜の練習会はほぼ行われないのだそう。

 

浅野:多国籍なサロンだからこそ、言葉以上に、技術が共通言語になっている部分もあるんですよね。コミュニケーションのツールの一つとしても、技術を磨く時間は大切にしています。

 

年収は10倍に!?

 

−常に技術を学べる環境があるんですね。では、給与面はいかがでしょうか。日本にいた頃と比べて、どれくらい変化がありましたか? 物価の高い都市として知られる香港だけに、気になる方も多いと思います。

 

 

浅野:日本にいた頃は、月30万円ほどでした。香港に来た当初は、家賃を除いた手取りで約15万円ほど。日本でいうとアシスタントに近い水準だったと思います。ただ、現在は着実に評価を積み重ね、約150万円ほどに。

給与体系は、固定給に「成果評価」が加わる仕組みです。成果といっても単純な売上主義ではありません。売上や歩合はもちろんですが、チームへの貢献度、後輩への影響、あいさつや礼儀といった姿勢面、役職なども総合的に評価されます。文化的背景が異なるスタッフも多いため、日本的なホスピタリティをどう体現し、周囲に良い影響を与えているかも重要なポイントです。

 

 

本田:私もかなり上がりました。日本にいた頃は平均的なスタイリストの給与でしたが、現在はおよそ4倍になっています。もともと、自分や周りが幸せになるためには、経済的な余裕も大切だと考えていました。海外に挑戦するとしても、「しっかり稼げる環境であること」は条件の一つだったんです。だからこそ、香港で働くという選択は、私にとってとても自然な流れだったんだと思います。

 

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