自分を商品化する時代。「男の身だしなみ」で飛躍した宮永流セルフブランディング術とは

YouTubeからコミュニティを広げて「価値」を作り出す

 

 

YouTubeを始めた当初は、僕が実際に使っているメイクブランドを広めたほうがいいのかなと思って、【#身だしなみメイク】で発信していました。でも、それだとターゲットがニッチ過ぎて再生回数が伸びなかったんです。身だしなみをアップデートすることの本質を突き詰めていくと、その要素はメイクだけじゃない。「ファッション」もあるし、10年やってきた「ヘアスタイル」でもあり、「スキンケア」もある。ただ、これまで男性がやってきた身だしなみは、ヘアスタイルとファッションだけ。だから興味を持ってもらうための入口は、そこにあると思ったんです。

 

「美容好きな人がやっている美容」というのは、ハードルが高いですよね。なので「おしゃれ好きな人がやっている美容」という切り口で、ファッションやヘアスタイルも織り交ぜて、その入口から入ってきた人たちにメイクを提案しようと方向転換しました。そしたら再生回数が急速に伸びていったんです。

 

僕のチャンネルは第三者が手を加えているように思われがちですが、録画も動画編集も全て自分一人でやっています。一般人の自分が有名人のような「画面に映る人」になるわけですから、「公式」にするために作り込みは必須かと。また、「身だしなみ」の情報を提供しているので、清潔感が伝わる映像にすることも心がけています。

 

 

登録者数が伸びて少しずつ盛り上がってきた昨年3月、次に僕が仕掛けたのは『O2Cサロン 大人美容男子の雑談板』というFacebook上の無料掲示板でした。男性は、女性のように「このコスメが好き」と恥ずかしくて言えないんですよ。新しいコスメを買っても、Twitterでつぶやくことすらできない。なぜなら、リアルな友達がフォロワーにいると、「あいつ気持ち悪い」と思われるのが嫌だからです(笑)。それで「美容好きの18歳以上の社会人男性限定」という敷居を作れば、自由に楽しく語り合えるんじゃないかなと思ったわけです。

 

実際に始めてみると、そこでみんなめちゃくちゃ語るんですよ。今はメンバーが約1500人いますが、「これが僕愛用のコスメです」とか「ワックス乗りかえました」とか、これは表じゃなかなか言えない(笑)。あとは新作情報をシェアしたり、ブランドのPRの方が「質問どうぞ」とか、いろんな板が立っています。このメンバーたちが集えるTwitterも作って、コミュニティを広げているんです。

 

>たくさんの人を巻き込んで、ニーズを吸い取って商品を開発

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