「日本語以外の言葉で他の国の人と話せるということはすごくうれしい」-穂高律子のニューヨーク美容師コラム Vol.6-

 学校で習うのは会話で使う基礎の文法などを習い直すかんじで、とても大切なのですが、やはりサロンで使う言葉や言い回しはすこし特殊で、それを理解するのも時間がかかりました。

とりあえず最初に、

 

「How much do you wanna take off? 」とか、「How much should I cut? 」

(どのくらい切る?)

とか聞くところから始まり、

 

「Do you need some layer? 」

(レイヤー作りますか?)

とか聞いていき、その都度わからなかったことを聞いて、覚えていくというかんじです。

 

何かのアプリで検索した言葉を使うと全然意味が違ったり、使えなかったりして、何て聞けばいいんだろう? ということばかりでした。どの職業でもそうだと思うのですが、その職業ごとに使う専門用語みたいなものが多いので。

 

例えばメンズでいうと、スタイリングで、後ろに流すのは“push back”と言ったり、前髪を立たせるのは“push up”や、サイドの刈り上げも、“shave”なのか“pretty short ”なのか“not too short ”なのかなど色々あります。日本で言うバリカンの何ミリの数え方も、No.1、No.2などと呼ぶので、(えっ、それ何ミリのこと…? )みたいなことがよくありました。

 

女性で言うと、前髪が長い人が多いので、「Which part do you like? 」 などと聞いたり、

ロングバングの時なども、「You wanna get gradual bang or straight ?」

などとナナメがいいのか、真っ直ぐがいいのか聞いたりします。

毛先がsharpがいいか、heavy がいいか。layerhighなのかlowなのか。ラインも前下がりなのか平行なのか。そして、それらを言う時の発音が、通じなかったり….。

 

困ったことというと、V、L、RやTHの発音が全然できず、相手もわからないし、自分もなんで伝わらないかわからない(笑)。  この繰り返しです。どの単語にもほとんど入っているので、なかなか難しいです。

 

カラーやパーマになってくると、より細かいことを聞かなくてはいけなくて、わからないことだらけでした。こうゆう時はどう言えばいいのか? と同じサロンの人に聞いたりして、学校では学べない言い回しをそのまま現場で学んでいくといったかんじでした。

 

お客さんとの会話では、日本でよくある、天気の話みたいなことはあまりないです。

よく聞かれるのが、「How long have you been living in here? 」と。本当にみんな色々な所からきているので、いつからいるのか? いつまでいる予定なのか? とか、なんできたの?とかが普通に会話で多くなります。

これは本当にニューヨークならではの質問で、それくらい色々な人の色々な人生があるところが、面白い。

 

6

オススメされてアプリなどでも勉強しました。

(左)これはリアル英会話というアプリ。

(中・右)オフラインでも使えるWISDOMの辞書のアプリはかなり便利です

 

 

また、ニューヨークで働いて思ったことなのですが、日本以外の国の人は他の国の言語などに興味がある人が多いです。そして、それを第三言語として勉強したり、習得したりしている人も多い。

今働いている場所が日系のサロンなので、やはり日本のことが好きというお客さんが多いです。日本に行ったことがある、行きたいなどとよく話したり、日本のドラマやコスメなどのことがとても詳しかったり。

 

反対に、私達日本人は逆にその国が大好きで、かつ熱く語れるほどの場所があるのか? とかよく考えます。その国の言葉まで覚えようとするくらいの気持ちを持っている人は少ないんじゃないかなと思います。そこは、何か大きなポイントで、私達日本人も、他の国の文化や言葉まで興味を持っていかないといけないなぁと思います。

 

わたしたちはなんで他の国への興味心が少ないのか。私も英語に自信が持てたら、他の国の言葉も勉強してみたいなと思っています。 今こうして、ニューヨークにきて、日本語以外の言葉で他の国の人と話せるということはすごくうれしいし、楽しいし、色々なチャンスが増えることだなと思います。

新しい考えを知れたり、文化を知れたりして、自分の見る世界が本当に変わってきました。だからこそもっと話せるようになりたい。と思う今日この頃。

もっと新しい世界をたくさん見れるように、語学力アップを目指してがんばりたいと思います。

 

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プロフィール
穂高 律子 (ほたか りつこ)

岩手県出身。都内1店舗を経て、macaroni coastの立ち上げより参加。女性店長としてサロンワークの他、カラーセミナー等の講師、アーティストのPVやアパレルのカタログ等のヘアメイク等も手掛ける。2016年1月に渡米。現在はニューヨークで美容師として活動中。

Instagram: https://www.instagram.com/ritsuko725/

 

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