ハサミを持たず”傾く(かぶく)”ことを貫く 唯一無二の世界レベルのカラーリストNOOS岩屋 真のコトダマ

「もう岩屋くんのいる場所はJリーグじゃないよ。ワールドクラスの自覚を持って」

 

 

TONI&GUYの雑賀健治先生のご子息、雑賀秀俊さんが取締役についてから、僕がカラーリストだったこともあり、一緒にクリエーションする機会が多々ありました。素晴らしい思い出がたくさんありますが、なかでもTONI&GUYのワールドコンペティションでグランプリをとったときの言葉が忘れられません。

 

「もう岩屋くんのいる場所はJリーグじゃないよ。ワールドクラスの自覚を持って」

 

カラーリストという道を選んで本当に良かったと思ったし、世界の人たちをハッピーにするという目標に一歩近づくことができたと感じました。グランプリに選ばれてから周りの目も変わり、「結果さえ出せば周りからの評価はひっくり返すことができるものなんだな。この先もカラーリストとしてやっていけるかもしれない」と感じた出来事でした。

 

「すぐ目の前にいる人が幸せじゃないかもしれないよ」

 

 

僕は22歳で結婚しているのですが、今も妻の存在がすごく大きいし、感謝しているんですよ。

 

仕事の面ではたくさんの人に認めてもらえる機会もありましたが、家ではかなりポンコツで、頼まれたことはできないし、ドジなところをいっぱい妻にみせているんですよね。

 

だから、20代で店長になったときも「大丈夫?お店潰れない?」とチクリと言ってくれたんです。

 

仕事が上手く回っていると調子に乗ってしまうこともあるんですけれど、その皺寄せが家族にいってしまうこともありまして。「すぐ目の前にいる人が幸せじゃないかもしれないよ」と言われたとき、「大切にすべきものを、大切にし続けなくちゃいけないな」と強く思いました。

 

「こんなの詐欺じゃん」

 

 

これは「美容師あるある」だと思いますが、「なんか最近調子いいな」って思っているときにこそ、お客さまからクレームをいただいてしまうものです。

 

僕も昔は、「こんなの詐欺じゃん」と言われたり、施術中のお客さまに泣かれたりした経験があります。その原因の多くが、技術そのものではなく、コミュニケーション不足だったりするんですよね。

 

自分ができること、できないことをはっきり伝えるのがプロだし、お客さまのイメージとカラーをすり合わせないと、感動するヘアを提供することはできません。然るべきタイミングで、必要な声がけや、ケアすべきことがあります。ただ、忙しくなってくるとそのプロセスを飛ばしてしまうこともある。これは絶対にダメなんですよね。

 

どんなに高い技術があっても、上手く使えなければお客さまに喜んでもらうことはできません。信頼関係があっての技術なのだと思います。

 

「もうついていけません。結局自分が一番大事なんですね」

 

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