「一番」の証明に挑み続ける。原宿『Lond un Maison.』『Lond re Maison.』代表・山野俊貴、クリエイションの軌跡

 

 

新卒で入社した有名店が、入社年に倒産する――そんな波乱のスタートを切った山野俊貴(やまのとしき)さん。Lond(ロンド)へ中途入社し、そこからの8年間でサロンワークで結果を出しながら50回ものコンテストに挑戦。技術とマインドセットを磨き続けてきました。

また「刈り上げ女子」という超個性派スタイルも、山野さんの存在感を色濃く物語っています。女性像の固定観念を軽やかに越えるデザインは多くの顧客の支持を集め、彼自身のクリエイションの軸にもなっている様子。

現在はLondグループのクリエイティブディレクターを務めつつ、原宿に直営2店舗を構え、新たな表現領域へ踏み出しています。山野さんの歩みと、クリエイションへの向き合い方、そして新たな挑戦について伺いました。

 


 

「一番」が明確になる場所で勝負したい──学生時代に抱いた志

 

――新卒で入社したサロンHAIR DIMENSION(現在は閉店)は、当時芸能人も多く通う超有名店でした。選んだ理由は?

 

教育サロンとして優秀な美容師を輩出していたので、そこに惹かれました。それでいて、クリエイションに取り組む人がいなかったので、そこで自分が結果を残し、クリエイションで名を上げたいと思ったんです。

 

同期10人で入社しましたが、入社3ヵ月で倒産が近いことを知りました。ちょうど創業35周年の年で、本当に青天の霹靂でしたね。それを機に、Londへ転職しました。当時のLondは創業2年目の若いサロン。代表たちが全員、同じ専門学校の先輩で、クリエイション文化がなかったのも魅力でした。面接で「この会社でJHAのグランプリを取りたい」と伝えたことを覚えています。






――クリエイションが整った環境ではなく、あえて“ない環境”を選んだ理由は?

 

すでに頂点がいるサロンに入れば、そこで技術は学べます。でもその人を超える結果を出すのは難しいと感じたからです。誰かがつくった頂点ではなく、自分が“一番になれる場所”をつくりたかった。なので、回り道になるとわかっていても、あえてクリエイション未踏のサロンを選びました。20歳でコンテストへの挑戦を始めてから成果が出るまで丸8年かかりましたが、その8年の濃さが僕の土台になっています。




>負けの記憶が火種に。8年で50回挑戦した理由


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