清澄白河でコーヒーを淹れるタイトロープの焙煎士が、世界から愛される理由

 

清澄白河駅から徒歩10分の場所にある、わずか6坪の焙煎所。コーヒーの香りが漂いはじめると、そこは地元民と世界中から集まってきた旅行客が入りまじり、人種の坩堝になります。彼らのお目当ては、焙煎士の林さんが淹れる一杯のコーヒーと、不思議なつながりが生まれるARiSE COFFEEROASTERSという空間そのものです。今回は林さんのお客さまとの関係の築き方や、美容師との意外な関わりについて聞いてきました。

 


 

世界中から「いい人」ばかりが集まる焙煎所

 

ここ3日ほど、本当にいろんな国の方にきていただいたので、メモしてみたんです。そうしたら、チェコ、ベルギー、ドイツ、オランダ、アメリカ、スウェーデン、ニュージーランド、マレーシア、コロンビア、ドバイ、台湾、韓国、中国、香港、タイ、ポーランド、南アフリカ、スイス

・・・という具合でした。店にいる日本人は僕だけということもよくあります。英語や中国語の雑誌でこのお店のことが紹介されたり、お客さんの口コミが広がったりしていて、海外からのツーリストが増えているんですよ。

 

 

お客さんは7歳から94歳くらいまでさまざま。お客さん同士の距離が近いのも、この店の特徴だと思います。コーヒーを飲みながら話しているうちに、お客さん同士で意気投合する場面をいくつも見てきました。いつの間にか、商談みたいな雰囲気になって、住む家が決まったり、お店の出店場所が決まったり・・・なんてこともあるんですよ。

 

DDTプロレスリングという団体の王者の竹下幸之助選手もよくきてくれていて、コスチュームにARiSE COFFEEROASTERSのロゴをあしらってくれています。ウチの看板を背負ってくれてうれしいです。

 

こんなふうに素敵なお客さんが集まる場所で、焙煎士ができる毎日に幸せを感じています。いつも心をフラットにした状態で、人と向き合うように意識しているから、それをみなさんに心地いいと思ってもらえているのかもしれません。

 

 

その一方で、お店にきた人に対して、人として「ちょっとどうなの?」と感じた場合は、お客さんとして受け入れず、お帰りいただくこともあります。まわりに悪影響を与えてしまう人にも迎合するようになると、“いい人からこなくなる”からです。だから、この店に足を運んでくださるのは、結果として、いい人ばかりになるんですよ。

 

あのSF映画に登場する地球外生命体が髪型のモチーフに…!

 

 

ここには美容師さんもよくきてくれますし、「美容師さんに紹介していただきました」という感じで、そのお客さんがきてくださることもあります。近所にある美容室cotoさんは、有名美容室から独立した3人が立ち上げたサロン。お店がオープンする前から彼らのお客さんが現地の視察にくるくらい愛されていて、素晴らしい関係だなと思っていました。

 

横浜や吉祥寺から、美容師さんを追いかけてたくさんのお客さんがきているし、髪を切ったあとに焙煎所によってくださったお客さんも、とても品がいいかたばかり。cotoの美容師さんが魅力的だから、そういう方々が集まってくるのだと思います。

 

cotoさんはじめ、清澄白河には美容室がいくつもありますが、僕自身は渋谷にあるVOLUMEというヘアサロンに20年くらい通っています。だいたい行くのは2、3カ月に1回くらい。この髪型にするために、ゼロから巻くと4、5時間かかります。。ぱっと見、手入れの面倒くさい、凝った髪型に見えるかもしれませんが、実はラクだからやっています。普通に根本に指を入れて、頭皮もきれいに洗えるんですよ。

 

ちなみにこの髪型は、映画『プレデター』からインスパイアされました。プレデターが振り返ったときに、バサッと束が動く躍動感が好きで。プレデターに限らず、もともとアニメのキャラクターみたいな髪の束感が好きだったんですよ。

 

 

>髪型はその人の特徴を表す重要な記号

 

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