JHA受賞作品常連カメラマン・松山優介さんが考える「センスのいい人に選ばれるセンス」

2017.05.08

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ここ数年、作撮り美容師からのオファーが絶えないカメラマン、それが今回の主人公・松山優介さんです。『Double/HEARTS』の山下浩二さんはじめ、クリエイティブセンス抜群の美容師たちが、こぞって撮影を依頼するこの人。日本の美容フォトコンテストの最高峰である「JHA(Japan Hairdressing Awards)」では、なんと昨年、一昨年と2年連続で松山さんが撮影した作品がグランプリを受賞しています。
なぜ松山さんはセンスがいい美容師に信頼され、オファーされ続けるのでしょう? 松山さんへのインタビューから、美容師のサロンワークにも通じる“選ばれる秘訣”を探ります。クリエイション美容師は特に必読! 憧れのあの人たちの撮影秘話も聞いてきました。


 

『Double/HEARTS』山下さんにほめられた時に美容でやっていこうと決意

 

—今ではヘア作品の撮影でほぼ1年の予定が埋まると伺いましたが、そもそもヘアの撮影をやり始めたきっかけはなんだったのでしょうか?

 

はじめての美容師さんとの作品撮りは、『Double/HEARTS』の石原慎太郎さん、その頃同じサロンにいた上田竜二さん(現・THE REMMY)、薫森正義さん(Rougy)との撮影でした。僕はまだスタジオアシスタント、3人もスタイリスト2年目か、3年目くらいの頃でした。

実は妹が『Double/HEARTS』の美容師なんです。僕が上京する少し前に入社していて、作品撮りをしたい先輩がいっぱいいるからと紹介してくれたのがきっかけでした。それからは毎週のように『Double』に通って撮影をしていましたね。当時は地下にスタジオがあったので、そこで撮影させてもらったり、日曜日の営業後にうちのスタジオにきてもらったり。それこそ夜中の2時、3時まで普通に撮影していました。3人との撮影を皮切りにいろいろなスタッフの方の作品を撮らせてもらえるようになりました。

 

-松山さんにとってヘアの作品撮影の魅力ってなんですか?

 

昔からポートレートを撮るのが好きだったので、ファッションの方向に進むのかなと漠然と考えていたんです。ほら、ファッションって人物を撮るじゃないですか。だけど美容をやり始めたらこれは楽しいぞと(笑)。美容の写真って、本当にポートレートだと思ったんです。ヘアもモデルの表情も写さないといけないし、何よりモデルが魅力的に見えないといい作品とは言えない。そこが自分の撮りたいものとリンクしたんだと思います。

でもこんなにガッツリ美容の世界に入るとは思ってもいませんでした。2011年に僕が撮影させてもらった山下さんの作品がJHAの大賞部門で準グランプリを獲って、その翌年に上田さんがライジングスターオブザイヤ―の最優秀賞を獲って、その頃くらいからだんだん美容の仕事をたくさんもらえるようになって今に至っています。

受賞した上田さんとの作品。この頃から『Double/HEARTS』以外からの撮影依頼も増えていった。

受賞した上田さんとの作品。この頃から『Double/HEARTS』以外からの撮影依頼も増えていった。

 

-松山さんのヘアカメラマンとしてのベースは『Double/HEARTS』さんにあるのですね。

特に山下さんはある意味師匠みたいなものです。はじめて手放しでほめてもらったときのことは忘れられませんね。カメラマンとして美容でやっていきたいなと思うようになったのもそのときでした。『Double/HEARATS』のみなさんは本当に血反吐を吐くような感じで、すべてを削って作品と向き合うんですけど、その姿勢は僕にも引き継がれています。今いろいろな美容師さんと撮影をさせていただいていますが、そのストイックさを僕もみなさんに伝えられたらいいなと思っています。

 

山下さんに手放しでほめられた撮影のときの1点。これまでのヘア写真にはなかった絵づくりはクリエイティブシーンでも一躍ブームに。

山下さんに手放しでほめられた撮影のときの1点。これまでのヘア写真にはなかった絵づくりはクリエイティブシーンでも一躍ブームに。


-ストイックさをあらわすような出来事で心に残っているエピソードはありますか?

また山下さんの話になってしまうのですが、JHAで賞も取られた鏡の写り込みを使った絵の作品。一昨年のことなのですが、実は山下さん、その1年間これだけをずっとやり続けていたんです。僕から見たらご一緒したうちの2回目の撮影でもう完成しているように見えたのですが、それでも何度も何度も同じ絵で撮影を繰り返していて。結果的に圧倒的なクオリティのものになって、賞も獲られました。その意識の高さ、格好良さには改めて感じるものがありました。

正直、他の方との撮影でこれがしたいと言われることも多いです。でも僕は絶対にやりません。この作品に限ったことではないのですが、似せることはできても同じにはならないし、ましては超えられませんから。絵を真似たところで、その深みまでは出せません。だったらあなただけのものを撮りましょう、一緒につくっていきましょうと提案するようにしています。

 

>サロンワークにも通じる松山さんの提案術

 

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