まずは、美容師としての”基礎体力”をつけること。そうすれば、見える景色が変わってくる。〜レジェンドが語る「成長する20代美容師がやるべき6つのこと」〜 CANAAN 長崎英広
2つ目:自分の長所を伸ばし、短所を克服していこう
基礎体力を身につけていく中で、自分に足りないものが見えてきます。それを”短所”と表現するなら、その短所をいかに克服し、長所をいかに伸ばしていけるかが勝負どころです。世界で活躍しているスポーツ選手を見てください。野球で言うなら大谷選手。ピッチャーとバッターの二刀流で、足も速い。昔はそんな選手はいなかったけれど、今メジャーリーグで活躍している選手はそういう選手が多い。社会が成熟し、全体のレベルが上がってきているんですね。美容師も同じで、カットだけ上手ならいいという時代ではない。今はカットもカラーもパーマも、全てのノウハウに長けていないと難しい。そういう意味で、美容師はアスリートなんです。
基礎体力の習得に真剣に取り組んでいれば、つまりカリキュラムの一つひとつに全力投球していれば、おのずと短所は克服できます。そして、自分が「好きなもの」も見えてくる。それを伸ばしていけば、現代に通じる人材になれます。「好きなことだけをやればいい」、「もっと楽な環境がいい」などという思いでカリキュラムから逃げたら、基礎体力がないので土台がない状態に。好きなことに邁進するのは、基礎体力があってこそ。その順番を間違えないようにしてほしいです。
将来的に高い料金を取れる美容師になるためには、「知性」も必要です。美容師の知性は、手を動かし、手で学び取り、感覚を研ぎ澄まして築き上げていくもの。だから体力があるうちに、とことん努力したほうがいい。自分を磨くんです。一定の努力を経験した人は、忙しさも楽しさに変換できるようになります。今は自分を磨いて発信すれば、それがお金になる時代ですからね。縦社会の雑誌時代と比べたら、ものすごくいい時代なんですよ。