断言しよう。目先の利益ばかりを求める美容師が、長く輝くことはない。 〜レジェンドが語る「成長する20代美容師がやるべき7つのこと」〜 ZACC 高橋和義
3つ目:しっかりと学べる環境に身を置け
技術は「見て覚える」だけではなく、しっかりと教わることが重要です。かつては、寿司職人が10年かけて習得すると言われていた技術も、今ではマニュアル化やテキスト化によって短期間で学べる環境が整っています。しかし、無料で簡単に情報が手に入る時代だからこそ、情報の取捨選択や現場での指導の大切さが軽視される危険性もあります。
だからこそ、美容師として長く活躍するためには、最初のうちにしっかりとした環境で基礎を固め、徹底的に練習と経験を積むことが欠かせません。
正しい指導を受けて努力を続けていれば、少しずつ技術が身についていくものです。お客さまに施術し、失敗を繰り返す中で、なかなか思い通りにいかない時期もあるかもしれません。でも教えてもらえる環境があるからこそ、諦めずに失敗も乗り越えられるものです。
4つ目:先輩、同期、後輩を大事にしよう
美容師は、お客さまと一対一で向き合う仕事ですが、同時に従業員同士の関わりも欠かせません。美容師は本来、人との繋がりを大切にする仕事であるはずなのに、長く続けるうちに「人付き合いが面倒くさい」「人に頭を下げたくない」「努力の成果を他人と分け合いたくない」といった気持ちが強くなり、次第に自己中心的になってしまう人もいます。その結果、気がつけば30代、40代になり、誰にも頼れない状況に陥ってしまうこともあります。
特に若いうちにフリーランスになってしまうと、最初は順調に稼げたとしても、時間が経つにつれ、仕事の負担がすべて自分にのしかかり、やがて息切れしてしまいます。収入が安定しているときはいいですが、忙しさが増すと、仕事を抱えきれなくなり、結果的にお客さまを満足させることが難しくなる。そうなると、美容師としての寿命が短くなりかねません。
僕は、美容師という仕事が「長く続く職業」であってほしい。だからこそ、チームで仕事をすることを覚えてほしいのです。