今すぐはじめよう! 美容師人生をデザインする「目標設定テクニック」

 

【自分の得意】×【お客さまのニーズ】を分析して目標を発見! 大きな目標と小さな目標に分けてメモに書き出して─NORA 佐々木彩奈さん

 

プロフィール
NORA GINZA
デザイナー/佐々木 彩奈(ささき あやな)

1994年生まれ。神奈川県出身。2015年、東京MAX美容専門学校を卒業後、NORA HAIR SALONへ入社。2020年1月よりNORA GINZAでオープニングスタッフとして働く。媚びない大人のショートヘアを得意とし、丁寧な接客でお客さまからの支持も厚い。ヘアカタログや美容メーカーのカラー撮影など、外部での撮影実績も多数。

 

─あなたの目標を教えてください。

お客さま一人ひとりのライフスタイルや好みに合わせた、ご自身で再現可能なヘアスタイルを提案し、ご来店されたお客さま全員によりおしゃれを楽しんでいただくことを目標にしています。毎朝の負担を減らし、なおかつ、いつもよりおしゃれにヘアがきまれば、嬉しくなっておしゃれへの意欲も湧いてくるはず。だから、美容師として私の提案でお客さまの負担を減らし、一緒に美意識を高めていきたいと考えています。

 

─どのようにしてその目標を見つけましたか? 

【自分が得意としていること】×【お客さまが必要としていること】の照らし合わせで見つけました。

 

私は自分のことに関しては面倒くさがりな性格で、自然と時短できるヘアセットが得意になっていました。くせ毛の方であれば合わせてカール感を活かしたり、ほかにはドライヤーとスタイリング剤だけで完成させたり。髪質に合わせたシンプルでおしゃれなカットや手順の少ない仕上げ方のレクチャーには自信がありました。その強みを、お客さまのお悩みとマッチできないかと考えたんです。

 

現在勤務している銀座店はオフィス街が近いこともあり、客層は20〜30代の働く女性がメイン。多くのお客さまが「仕事をはじめてから毎日が忙しく、なかなか自分に時間がかけられない」「ヘアやおしゃれの優先順位が下がってしまう」といったお悩みを抱えていました。それなら、お客さまが自宅で簡単に再現できるおしゃれなヘアとスタイリングを提案することで、よりおしゃれを楽しんでいただけるのではないか。そしてそれが、私にできることだと考えました。

 

─目標を見つけるために大切にしていることを教えてください。

多方面からインプットするよう心がけています。例えば、お客さまや、先輩、後輩、友人など、たくさんの方の話や考えを聞き、知識や新たな考え方を発見したり、逆に自分の考えを固めたりしています。そのほかにも本を読んだり、音楽を聴いたりと、芸術に触れるのもおすすめです。作った人の背景や作品の意味を調べてメッセージを考えることで、自分の考えを固め、目標を見つけ出せていると思います。

 

一人旅で訪れたアートの島、豊島・直島

 

─目標を具体的にする方法を教えてください。

見つけた目標についての自分の考えを文字にし、見える化しています。そうすることで、自分の気持ちや目的を再確認できたり、自分でも気づいていなかった新しい発見があったりします。

 

私の場合は、まず「なぜそれを目標にしようと思ったのか」「その目標を達成するためには何が必要なのか」「今の自分ができること・できないことは何か」を簡単なメモに書き起こしています。そうして頭の中が整理できたら、大きな目標を紙に書き出し、ロッカーの中や、自宅の部屋など、毎日必ず見られるところに貼ります。

 

その後、「ブログを1件書く」「集客サイトにスタイルを3件アップする」「口コミに返信する」など、目標へ向けて毎日無理なくできる範囲の行動を設定、メモ用紙に書き、スマートフォンの後ろに貼っています。小さな目標を張る場所は、1番よく手に取り、目にする回数が多い場所がいいと思います。

 

目標や行動設定を書き出すのは、ノートではなく捨てられる紙などメモがおすすめ。達成したものは、色ペンでチェックマークをし、すべてにマークがついたらくしゃくしゃにして捨てます。目標を達成した後、この“くしゃくしゃにして捨てる”行動が、「やったー!達成したぞー!」という達成感や解放感が味わわせてくれますよ。

 

行動設定を書き出したメモ

 

─目標に向けて取り組み続けるため、モチベーションを維持する方法を教えてください。

大きな目標だけでなく、日々の小さな目標を設定することで、毎日クリアしていくことが成功体験として蓄積され、自然と自信が生まれてきます。その自信によって、目標へ向かう気持ちもキープしやすくなります。

 

また、掲げた目標はできるだけ口に出すようにしています。自分にプレッシャーを与えるために、主に後輩に伝えていますね。後輩に言った目標を達成できないとかっこ悪いので、「達成しなければ」という気持ちをキープさせられます。また、後輩の中には自分の目標を話してくれる子もいて、その子の想いを知るきっかけや、スタッフ間のコミュニケーションにもつながるんです。後輩たちのキラキラした目標を聞くと、「頑張るぞ!」とよりモチベーションが上がりますね。

 

─これから目標を見つけようとしている美容師さんへアドバイスをお願いします。

アシスタントや若手スタイリストのうちは、まだ経験したことのないことがたくさんあるはず。やったことがないこと、苦手意識を持っていることにも、一度チャレンジしてみるのがいいと思います。私も先輩から「まずは好き嫌いせず、いただいたお仕事は何でも挑戦してみること」と教わりました。そして、たくさんの人、芸術やカルチャーに触れて、さまざまな方面から刺激を受けてみてください。美容とは少し離れているように見えても案外通じていたり、自分の得意が見つかったり、感受性の高い若い時期にセンスを磨くことが目標の発見につながるはずです。無駄なことは一つもないので、勇気を持ってチャレンジしてみてください! 私も負けないように頑張ります! 

 

佐々木さんの2022年の目標

 

>DaB 山崎佑太さんが実践している目標の見つけ方とは? 

 

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