アレンジのトレンドは3カ月で変化する。ハレの日アレンジで売り上げ約3倍を実現したMOTAIさんの強み戦略

一人ひとりの要望を汲み取ってアレンジを仕上げる過程がおもしろい

 

 

最近はお任せオーダーが増えてきましたが、カウンセリングは、来店されてから行っています。だから当日まで、その人の髪の長さも、合わせる服もわからないこともあるんです。

 

カウンセリングで特にしっかり伺うのは、どのような目的でヘアアレンジをするのかです。また、話し方やスタイルから、どのような友人がいて、どのような自分を見せたいと思っているのかといったライフスタイルを想像して考えるのも重要です。

 

女の子が髪をセットしたいときは、必ず理由がありますよね。卒業式、成人式、結婚式、好きなアイドルのライブ…。それぞれのシーンで、その日にその子が“どういう自分でいたいのか”は変わってきます。

 

アイドルのライブなどでは「推し」のイメージを取り入れながら、なりたい自分を表現

 

好きなアイドルのライブに行くんだったら「目立ちたくはないけどかわいく思われるアレンジ」。特に、“推し”のカラーに合わせたようなアレンジなどが多いです。結婚式に参列するなら「主役級に目立ちはしないけどおしゃれに思ってもらえるアレンジ」。

 

反対に、卒業式や成人式などのハレの日は、本人が主役になる特別な日。だから、「本人を主役に押し上げるアレンジ」。アレンジの中でも特別で、特に華やかになります。

 

また、卒業式や成人式などハレの日のアレンジは、着物の場合が多いので、普通のアレンジとはまったく別物です。着物に負けないようにボリューム感を出さなくてはいけないので、ベースの作り方からして違う。そこに「正統派に攻めたいのか、個性的な要素を入れたいのか」「和の雰囲気でキレイに攻めたいのか、洋の要素を入れたいのか」など、お客さまの要望を入れていきます。

 

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洋の雰囲気も取り入れ、ドレスにも合う2020年成人式のアレンジ

 

「式は着物だけど、そのあとのパーティはドレスで」という方も多くて、「ドレスに合わせておろせるようにしてください」というオーダーもあります。そうなると、最初は着物、そこからゴムを一本切るだけでドレスに合うスタイルに変化するような構成にする必要があって、すごく難しいですね。でも、そうやってお客さまの要望に応えながらアレンジを作るのはとてもおもしろくもあり、醍醐味でもあります。

 

 

理想は、飾りをつけなくてもかわいいヘアアレンジ

 

 

アレンジでは、飾りが浮いたり奇抜さが目立ちすぎたりしてダサくならないように気をつけています。といっても、そこまで考えられるようになってきたのは最近のこと。

 

最初は、飾りをつけるだけでテンションが上がって、ついつい、やりすぎていたんです。でも、いろいろなアレンジをしていくうちに、もっと上手くなりたいという想いが強くなり、あえて飾りを何もつけないアレンジを勉強しました。実は飾りをつけないほうが、ごまかしがきかないので難しいんですよ。

 

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ベースありきでアレンジを作り、そこに飾りを足していきます

 

以前は飾りありきでデザインを考えていましたが、今はベースありきで、まずかわいいスタイルを作り、そこに飾りを足していくという方向に変わりました。飾りが主役のヘアアレンジから、髪そのものが主役になったという感じです。

 

派手に盛っただけのアレンジは、少し練習すれば誰でもできると思うんですよね。でも、1本の束からアホ毛を出さないようにしたり、整った面を見せたりという丁寧な仕事は、並大抵の技術ではできません。今はそういった丁寧なベース作りの技術を勉強しています。

 

>MOTAIさんが考える、美容師の「強み」

 

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