【京都発】コロナ禍を突破口に、新たなステージへ飛躍した20代美容師の挑戦――riah代表・福田佑也が語る”白髪ぼかしハイライト“の可能性

京都の小さな町のサロンで店長として活躍していた福田佑也(ふくだゆうや)さんは、コロナ禍という逆境の中で、いち早く”白髪ぼかしハイライト”の技術をSNSで発信。瞬く間に京都で大きな反響を呼び、躍進しました。その後、26歳で独立して河原町にサロン『riah(リア)』を出店。最高月512万円を売り上げるプレイングオーナーとして、12人のスタッフと共に急成長するサロンを率いています。もともとハイライトやバレイヤージュなどブリーチデザインを得意としていた福田さんが、なぜ”白髪ぼかし”を打ち出すようになったのでしょうか。そして、どのように現在地に辿り着いたのでしょうか。その軌跡を語っていただきました。
コロナ禍で見つけた新しい可能性”白髪ぼかし“
――福田さんは、新卒で京都の地域密着型サロンに入社したそうですね。どんなサロンだったんですか?
スタッフ3人の、町の小さな美容室でした。そこで技術全般を習得したんですが、働きながら「ブリーチデザインが好きだな」と気づいて。特に、同世代だった20代前半のお客さまに派手なスタイルを提供することが楽しかったんですよね。地元の友達や、その友達なんかもたくさん来てくれて、夜の仕事をしているお客さまもたくさん来てくれました。22歳でスタイリストデビューし、翌年には月売上100万を超えていました。

――その後、店長に抜擢されたんですね。
はい。河原町に新店舗がオープンするタイミングで、そこの店長を任されました。集客サイトの構築も全面的に任せてくれたので、僕が強みにしていたハイライトやハイトーンを前面に打ち出し、ギャル層をターゲットにしました。多くのお客さまに恵まれたんですが、その半年後、コロナの影響で状況が一変。緊急事態宣言でお客さまが来なくなり、オーナーから「店を閉めるかもしれない」と告げられました。
――コロナ禍をどのように乗り越えたのでしょうか?
コロナ禍になると、夜の仕事に就いていたお客さまや、ギャル系のお客さまの足が一気に遠のいたんですよね。それは当然です。サービス業関係のお店は全部休業中ですし、人に会う機会も減ります。そんな時、これまでの若い世代のお客さまに代わってサロンに来てくれるようになったのは、白髪のある大人世代のお客さまだったんです。コロナの期間でも、白髪は伸びるじゃないですか。それで、「白髪をボカしてほしい」とオーダーされて。正直、僕はそれまでグレイカラーを得意としてやってきた訳ではなかったので、若干の戸惑いはありました。ですが、ギャルのお客さまが来なくて、サロン存続の危機が迫る中、さらに失客していくのはどうしても避けたくて。
「白髪」は未知の領域だったので、最初はどうボカせばいいのか全くわかりませんでした。そこでハイライトを得意としていたので、「これでいけるかも?」と思って施術してみたんです。それが結果的にお客さまからものすごく喜ばれて。当時、インスタのフォロワー数はまだ500〜600人ほどでしたが、「白髪ぼかし」の発信を手探りでスタートさせました。
