『女の運命は髪で変わる』の著者・佐藤友美さんが語る 「美容師さんとお客さまの間にある5つのギャップ」

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多くの女性や美容師さんの間で話題を呼んでいる、『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)。その著者である佐藤友美さんは、日本初&唯一のヘアライターであり、「さとゆみ」の愛称で、全国の美容師さんたちに親しまれている存在です。今回は、さとゆみさんが書籍執筆中に感じた「美容師さんとお客さまの間にあるギャップ」について教えていただきました。よそでは聞けないリアルな女性の声が満載。必読です!

 


 

1.「なりたい」が先、「似合わせ」は後

 

『女の運命は髪で変わる』を書くにあたって、かなりの数の一般女性の生の声を集めました。そのなかで一つわかったのは、「女性は自分に似合う“オンリーワン”の髪型がある」と思っていること。多くの女性が、自分には似合う髪型が1個しかないと思いこんでいるわけです。

 

でも、実際は似合う髪型は1つではなく、ボブでもショートでもロングでも、その人に似合う髪型があるわけですよね? だから、美容師さんに似合う髪型をお任せした場合、仕上がりを見てそれなりに気にいっていても、「これが私の人生最良の髪型?」と、お客さまは考えてしまうのです。そこのミスマッチがすごくあると思いました。

 

ではどうしたらいいでしょうか。私は「なりたい女性像」をまずカウンセリングをして、そのイメージをその人に似合わせていったほうがいいと思います。たとえば、「QJナビの編集長になるので、美容の編集チームのリーダーっぽく、ヘアのことがわかっている感じにしたい」という言葉を引き出してあげる。どうなりたいかが先で、そこから考えて似合わせをするといったコミュニケーションが大事だと思います。

 

ちなみに、私が「似合う髪型」をお願いすると、だいたい刈り上げスタイルになります。自分でも似合うと思うし、素敵なヘアにしてもらって感謝しているのですが、美容師さん以外の男性には、「ゆみちゃんの髪、いつもジョリジョリしているね」と、言われてモテません(笑)。だから似合えば全ていいかっていったら、そうでもないかも。

 

2.美容室に行きたくない人がかなりいる

 

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20代から60代の女性に対する調査では、美容室の来店頻度が年0回~1回という人が、全体の3割程度もいました(※リクルートライフスタイル ビューティ総研調べ)。この人たちの感覚を想像すると、「美容室にできれば行きたくない」人たちだと思うんですよね。

 

私にとって年1回行く場所と言えば、人間ドックですが、それに近い感覚なのかもしれません。これは、美容室をディスっているわけではなくて、そういう意識で来店している人もいますよということを伝えたいのです。

 

ロイヤルカスタマーをつくるために、年6回の来店を7回、8回にしていく取り組みをしている美容室は多いと思いますが、0回を1回、1回を2回にしていく取り組みも必要だと感じます。全体の3割もいるわけですから。 私が書いた『女の運命は髪で変わる』のターゲットはまさに後者です。美容室に苦手意識を持っている人にこそ、美容師さんがしてあげられることは多いと思うのです。

 

では、0回を1回にするためにどうしたらいいのか…というのは、ごめんなさい、私もまだ答えを持っていません。でも、美容室に行く感覚が人間ドックに行く感覚と近い人もいるのだということが頭のなかにあるだけでも、接客は全然違ってくると思います。

 

3.髪は額縁じゃなくて、ほぼ顔

 

『女の運命は髪で変わる』では、「髪はほぼ、顔」と定義しました。美容師さんは、「髪は顔という絵をいれる額縁」と表現する方が多いのですが、「額縁」などというサブ的な存在ではなく、髪はもっと重要な存在、つまり、ほとんど「顔」だと思うんですよね。

 

私の友人であり、超ベストセラー本を連発しているパーソナルスタイリストさんは、お客さまの洋服をコーディネートする前に、美容室に連れて行きます。ヘアスタイルが変わらないと、似合う服が決まらないからです。

 

Side View of a Fashion Model Reading a Magazine With Her Feet Up in a Studio

 

ファッション誌の撮影でもそう。新しいモデルさんのキャラづけをするためには、まず美容室に連れていきます。「今のモデルの並びだと知的系がほしいから、○○サロンの△△さんのところにお願いしてみよう」という会話が普通にされています。それほど髪は重要な位置付けなのです。

 

髪は身体の一部なので、髪がきれいだと、DNAがよく見えます。とくに男性は、本能的にそう感じるみたいです。アイドルがインスタですっぴんをあげたりしていますが、あれだって髪はちゃんとしていますよね(笑)。ボサボサの人はいない。やっぱり彼女たちは髪の大切さをわかってやっていると、感じます。

 

ほかにも髪の大切さを語るトークはいくらでもできるはずです。会社でデスクワークしているときに、女性が同僚から一番見られているのは横顔。で、横顔って、ほとんど髪しか見えないですよね。

美容師さんはよく「髪は額縁です」というけれど、違う違う。髪は「ほぼ顔」です!

 

 

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