センス・オブ・美容室 気になるあのサロン イラスト制作もスタイル作りの一環!? BLUE TOMATOクリエイティブ教育とは?


SNSの更新やヘアープロダクトの開発など美容師さんの仕事は多岐にわたりますが、やはり活動のコアになるのはクリエイティブなスタイル作り。


原宿のBLUE TOMATOが発信するスタイルはリアルヘアなのに型にはまらない自由なおしゃれさが持ち味です。そこで、クリエイティブなデザインやスタイル作りについて、オーナーでディレクターのMUDAIさんに伺いました。

 



「形を作る」と「機能を持たせる」を分けて学ぶのが、BLUETOMATO式

 


BLUE TOMATOのカットレッスンで特徴的なのは、ヘアスタイルを作るのに、“形を作る”と“機能を持たせる”を分けて考えていること。
形を作るという行為自体は比較的だれにでもすぐできることなので、アシスタントのはじめから切りたいスタイルの形を作るということをやっています。一方で機能を持たせるというのは、切りたいスタイルを実現する際に、どうしたいから、どんな技術をどう組み合わせてヘアスタイルを作り上げていくのかという狙いと、仕組みのことで、これには訓練が必要になります。


さかのぼると、自分がアシスタントとして技術を学んだのは、方法論に基づいた基礎を徹底して学べるヘアサロンでした。すごく整理されていて今の自分のベースになっています。ただ、僕は頭が固かったので、いざデザインを作る際には、自分で作ってしまったフレームの中から抜け出せずに、でき上がるものが“技術寄り”になってしまい、感覚に従って素直にハサミを動かしてデザインを楽しめるようになるのに時間がかかってしまった。


一方、何も技術がないうちにデザインを作れる美容師もいます。ただ、それがお客さまの生活に落とし込まれたときにちゃんと機能しなくては意味がないですよね。そのジレンマを解消するために、スタート地点を変えたのが考えたのが今のカリキュラムです。

 

 

具体的には、BLUE TOMATOクリエイションカットレッスンは1年目からスタートするのですが、技術を習わない状態で、自分の作りたいデザインをまずは作ってみる。それから機能を持たせる、を後付けで教えていく形をとっています。


デザインをウィッグで作る際は、技術論は置いておいて、各自でラインを削って作っていったり、レイヤーも自分流で作っていきます。そこに機能性の話を交えると混乱してしまうので、クリエイションレッスンでは形を作ることだけを行います。

 

また、フォーム、コーミング、シザリングなどの基礎を学ぶベーシックなカットレッスンは個人差はありますが2年目からスタートします。ワンレングスや、グラデーション、セイムレイヤー、などのベーシックスタイルは形を作る上で基準となります。

 


ベーシックカットレッスンを学ぶと、基準がないままクリエイションレッスンで作ったスタイルと、学んだスタイルを照らし合わせていくんです。例えば、セイムレイヤーだったら、ウィッグを全部同じ長さに切りますよね。そうしてセイムレイヤーを作り終えた形は、生え際に沿って髪の毛が同じ長さになった形になります。それまでメンズのショートスタイルを削って作っていたとしたら、「自分のやり方で作ったスタイルは、このセイムレイヤーと比べてどこが短くてどこが長いのか?」というように比較ができる。こういうプロセスを経て、“形を作る”と“機能を持たせる”が一致してデザインが作れるようになります。

 

基本的な教え方は、最初から「今日はこのスタイルの作り方を教えます」で始めるのではなく、テーマとなるスタイルをまず自分の考えた切り方で切ってみる。形が作れたところでその形を作る上で正確で最短のプロセスだったかどうかを逆算して考える。
まず自分で考えてやってみることでアドバイスに対しての吸収力も上がります。自己流でもスタイルを作るために一生懸命トライした経験があると、後から技術の意味が腑に落ちやすく、理解度が上がるので効率が良いように思います。

 

 

>土日に取り入れている、画期的なレッスンとは?

 

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