“曲がる縮毛矯正”を発案。22歳で起業して大阪3店舗、さらに出店が続々。業界をリードする浪速の規格外ルーキー加藤敦貴のレベチな思考法
専門学生の在学中から技術を教え、卒業と同時にデビュー可能
――1店舗目は、全額自己資金で出店されたそうですね。
はい。1500万でセット面4つ、シャンプー台4つのお店を心斎橋に出しました。2店舗目はいろんな社長さんからアドバイスをいただいて、少し融資を受けました。スタッフは専門時代の同級生と、2歳下の後輩です。その後輩は新卒入社なんですが、学生時代からセンスもあってポテンシャルを感じたので、在学中から毎週来てもらって卒業と同時にデビューできるように育てました。来年の新卒もすでに決まっています。育てたいなという子がいたときに、声をかけるようにしているんですよ。
――卒業してすぐにデビューできるとは、まさに新時代のリクルートという感じしますね。
1年の冬くらいには来ていただかないとデビューに間に合わないんですけど(笑)、うちはそういう方法でリクルートしています。基本的に、求人は僕が一緒に働きたいと思う人に声をかけています。そのために普段からインスタもたくさん見ていますし、外部から入ってくる情報も精査しています。今、スタッフは10人まで増えました。次の新店舗でさらに5人増えるので、求人も順調ですね。

――さらに新店舗の出店があるんですね。それは楽しみです。
今年はフランチャイズ1店舗、直営2店舗を予定しています。フランチャイズは、独立希望のスタッフによる出店です。うちはフリーランスと正社員を選べるので、独立したい人はフランチャイズでサポートしていくという形にしていて。
――”曲がる縮毛矯正”のライセンス化も進められているとか?
そうです。この記事が出る頃には、すでにスタートしている予定です。メーカーと組んで動いていくんですが、僕は認定講師として活動していきます。”曲がる縮毛矯正“というワードだけが一人歩きしてしまって、正しい施術をしていない美容師が増えてきたので、お客さまが安心してどこでも施術を受けられるように、ライセンス化することにしました。お客さまの悩み解決ができる素晴らしい技術だと思っているので、その価値をより高めていきたいなと思っています。
今は沖縄や北海道などの遠方からもお客さまにご来店いただいていますし、僕はずっと新規が1ヵ月半〜2ヵ月待ちなので、ご自宅がある場所に認定サロンがあったほうが、いい髪の状態を保てますよね。目先の目標は、全国各地に認定美容師を育てていくことです。ぜひ楽しみにしていてください。

- プロフィール
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加藤 敦貴(かとうあつき)/『ulus』代表
2000年、鳥取県生まれ。ヴェールルージュ美容専門学校卒業後、2ヶ月でフリーランスとして独立。”曲がる縮毛矯正”を発案し、マンツーマン施術で月売上300万超え、新規1カ月待ちが続く売れっ子に。フリーランス1年9ヵ月で、大阪・心斎橋にメンズサロン『ulus』をオープン。現在は美容室2店舗、アイサロン1店舗の経営を行いながら、セミナー活動にも注力中。
Instagram:@atsukides56
(文/織田みゆき 撮影/山元裕人)