内田聡一郎のsoucutsラジオ Vol.3 心配性こそ今1番のスキル!

 

東京渋谷の美容室LECOのオーナー、内田聡一郎さんが若手美容師や美容学校生に向けて発信する『soucutsラジオ』。サロンワーク、クリエティブ、経営、教育、ファッション、DJとマルチに活躍し、さまざまなことに出会ってきた内田さんだからこそのリアルでハッとさせれるトークが展開されています。若手美容師、美容学生をはじめ、ベテランスタイリストやオーナーなど、どのフェーズの人にも、きっと「気づき」があるコンテンツです。第3回のテーマは「心配性こそ今1番のスキル!」。これから伸びたい若手美容師さんはもちろん、伸び悩みを打開したいスタイリストさんも必見です!

 

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劣等生でも優等生でもないモブキャラでした

 

今日は「心配性こそ成長につながるスキルだよ」ってことを話したいと思っています。というのも最近、そういう風に思うような出来事がありまして。

 

お客さんと話しているときに「内田さんって悩みとか心配事とかなさそうで、順風満帆って感じですね」と言われたんですね。そのときに「いやいや何言ってんの!俺、めちゃくちゃ心配だらけなんだけど」と思ったんですよ。僕は今も、これからもずっと心配なことだらけの中で生きていくんだろうなって思っています。

 

じゃあ、なんで心配性が大事なスキルなのか。これは『内田本』(エイ出版社)にも書かれているので、まだの人はAmazonで買って読んでみてほしいのですが(笑)僕は「モブキャラ症候群」なんです。昔は劣等生でもなく、優等生でもない、いわゆる中の下みたいないわゆるモブキャラでした。アニメやマンガに出てくる、名前がついていない村人Aみたいな感じです。話のネタにならない位置づけってことですね。それに対するコンプレックスがとにかく強くて、いわゆる「何者かになりたい」という気持ちが常にあったんです。

 

高校時代、美容専門学校時代は、人の顔色をうかがったり、自分の言動が周りにウケているか、ウケていないかを敏感に感じとってしまうタイプだったんですよ。自分なりに原因を分析すると、一人っ子で一人遊びがすごく得意だった反面、人との関係性という点では少し距離をとってしまう子どもだったんですよね。でも、自分がこう言ったら、相手がどう思われるのか、どういう風に見られるのか、客観的に理解するスキルがどんどん備わっていったんですよ。心配性だったから、身についたスキルです。

 

心配性だからこそ、慎重に未来を組み立てる

 

美容師になってからも、心配性だからどんどんどんどん計画を立てるんです。「こういうタイミングでプレゼンテーションしよう」「対話の中でこういうことを言ったほうがいいんじゃないか」とどんどん先回りして考える習慣ができました。

 

あれこれ心配になってしまうから、スタッフに対しても先回り、先回りして聞いてしまう。だから、スタッフのみんなには「この人うるさいな」と思われているかもしれないですけど(笑)。これって僕が今も常に心配性である証拠なんですよね。

 

サロンワークも外部の仕事もそうなんですけど、心配で仕方がないからイメージトレーニングしています。どれだけ未来の予測を立てて、準備をしても、まだまだ心配なんですよね。

 

だからこそ、何度も何度も心配することを繰り返して、自分の地盤を固めていくから失敗しなくなってくる。失敗したくないという執念があるから、本当に失敗しなくなるっていうことですね。自分が成功してきたと言ったらおこがましいけれど、美容師としてそれなりにやれている要因の一つは、心配性だったからじゃないかなと思っています。

 

有名美容師さんにも心配性は多い

 

自分は心配性だとか、引っ込み思案でウジウジしちゃっているなという子は、心配性だからこそ自分がきちんと未来予測を立てて、失敗しないようなスキームを立てていくという感じでプラスに考えていくと、これからの人生が面白くなっていくと思います。

 

多分僕はこれからも心配性のままで、スタッフにもああだこうだ言っちゃうタイプなんですけれど、そこは改めてご了承くださいってことで(笑)。

 

さらに付け加えると、今僕の知っている名前の売れた美容師さんたちも、すごく大胆不敵な行動や、強気な発言をしているように見えても、リアルで話してみるとめちゃくちゃ心配性だったりするんですよね。ブランディングのために心配性ではない自分を演じている部分もあるんじゃないかなと思っています。

 

僕もSNSでの発信や、接客中の会話では見せないけれど、本当は心配性なんですよ。でもこの気持ちが成功の秘訣になるんじゃないかと思って、お話ししてみました。また次回お会いしましょう。それでは。

 

 

プロフィール
プロフィール
LECO代表 内田聡一郎(うちだ そういちろう)

2003年より原宿のサロンでトップディレクターとしてサロンワークをはじめ、一般誌、業界誌、セミナー、ヘアショー、著名人のヘアメイク、商品開発など様々な分野で活躍。
2018年 渋谷にLECOをオープン、2020年 セカンドブランドQUQUをオープン。代表として今後一層の活躍が期待されている。著書「自分の見つけ方」(2013年)、「内田流+αカット」(2017年)、「内田本」(2018年)を発売。また、シザーやシザーケースなどのオリジナルプロダクトも発売中。
2019年12月から若手美容師にエールを送るsoucutsラジオを始動。

【twitter 】@soucuts
https://twitter.com/soucuts

【instagram】@soucuts
https://instagram.com/soucuts

 

 

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