街の美容室vol.13 常に変化し続ける秋葉原のサブカルチャーと地元愛サロン fuwat平野アキさん

2018.10.30

 

それぞれの街を代表する美容師さんをインタビューする企画、「街の美容室」。十三回目の街は「東京/秋葉原」です。

秋葉原は東京を代表する観光地で、電気街、アニメ、アイドル文化の発信地としても知られています。秋葉原とサブカルチャーを愛する、fuwat(フワット)のオーナー・スタイリストの平野アキさんに、秋葉原で働くようになったきっかけや、街の魅力についておうかがいしました。

 


 

−秋葉原で働くようになったいきさつについて、教えてください。

 

 

fuwatは自分で立ち上げた美容室ではなく、開店と同時にスタッフで入りました。働き出して3年後に店長になり、昨年2017年にオーナーを引き継ぎました。

 

オープンしたのは2010年。そのころ、このあたりには美容室がまったくなかったので、飲食店を経営していた当時のオーナーが、美容室をつくろうと思い立ったんです。たまたま友人がその会社に勤めていて、立ち上げのときに「美容業界のことを教えてほしい」と頼まれ、アドバイスなどしているうちに「うちで働かない?」と誘われて転職しました。

 

当時は別の美容室に勤めていましたが、もともとアニメや漫画、ゲームが好きだったので、秋葉原で働くのもおもしろいかなと思って。勤めていた美容室では「オタク文化」については話題にしにくく少し窮屈に感じていました。「もっと自分らしくのびのびと仕事をしたい」と思っていた矢先だったので、タイミングがよかったですね。

 

−fuwatは普通の美容室とどんなところが違うのでしょう。

 

 

まず基本的にアシスタントは取らず、スタイリストしかいません。それぞれがその人にしかできない特技・特色をもっています。自分の暖簾を掲げて集客するスタイルで、みな、専門分野を追求していて、フリーランスのような感覚で働いています。

 

カラー(ブリーチ)専門のHana、ブレイズやコーンロウ専門のHonda、普段は表参道でフリーランスとして働いていて週に3回だけ働いているスタッフも。コスプレーヤーさんに向けてつくるウイッグのスペシャリストも3人いるんですよ。これは美容師免許がなくてもできますが、美容師が行うとやはりクオリティーが違うので美容室でやってほしいというお客さまが増えています。

 

−ウイッグは秋葉原らしいですね。

 

 

ウイッグはハロウィンや秋葉原で開催されるコミックマーケットの時期が繁忙期です。最近では、個人のお客さまからの注文だけではなく、舞台関係やゲーム会社からの発注もあります。海外からの発注も多く、ドイツで行われるオタク文化に関するコンベンションにも声をかけていただいています。

 

ぼくがオーナーになってからは、ドール・カットもはじめました。人形に愛情を注ぎ、自分の子どものように可愛がっている方が多いので、細心の注意をはらってカットしています。専用のセット台もつくり、より人間に近いリアルな雰囲気で施術しています。お客さまによろこんでいただき、「自分も同じスタイリストに担当してもらいたい」と言って通ってくださる方もいらっしゃいます。

 

通常の美容師としての業務以外に、スタッフの自由な発想で、この土地ならではのチャレンジをすることができて楽しいですし、やりがいがありますね。

 

>秋葉原の意外な客層とは?

 

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