美容室に潜むこんなトラップに要注意!?美容師に聞いた危険な罠
最後の最後で…!? 美容師を震わせる「カミングアウトトラップ」(35歳/男性)
美容師をやっていると、ときどき施術の最後に仕掛けられる恐怖のトラップがあります。それが…「実は私も美容師なんです」のカミングアウト。
ある日、カットを終えて、鏡をお見せした瞬間に、お客さまがにこやかに言いました。「実は私も美容師なんですよ〜」
その一言で、僕の中に施術中の会話や技術が一気にフラッシュバック。まるで審査員席から採点されていたかのような気分に。

「髪、けっこう傷んでいますね〜。ちゃんと乾かして寝たほうがいいですよ」と、したり顔で語っていた自分。今思い出すと、赤面どころか顔面蒼白レベルです。お客さまはニコニコしていたけれど、僕の心臓はバクバク。「やっちまった…全部採点されてたのか!?」と冷や汗ダラダラ。
その日は笑顔でお見送りしましたが、寝る前に一人反省会が始まりました。「あのブロッキング、雑に見えなかったかな?」「ドライの仕上げ、もうちょい丁寧にすべきだったかな?」「いや待て、あの人の職場で“あそこの美容師ちょっと…”」って言われているんじゃ…!? 負のスパイラル妄想にはまってしまいました。でもこの事件で、どんなお客さま相手でも“全員美容師だと思え”くらいのプロ意識で挑むのが最強の防御と、初心に立ち返ることができました。
温めた弁当が泣く…「昼食タイミング崩壊トラップ」(25歳/男性)
美容師の世界では「昼食=幻」と言われるほど、ご飯を食べるタイミングはつかみにくいもの。ほんのわずかな隙を見つけては「今だ!」と箸を構えるのですが、その瞬間に限って運命のトラップが発動するのです。
ある日も、前のお客さまが予定より早く終わり、次まで小一時間あくラッキータイムがありました。僕は胸をときめかせながらお弁当をレンジでチン! 立ちのぼる湯気、広がるおかずの香り…。「今日は温かいご飯が食べられる!」と心の中でガッツポーズ。そして一口目を迎える直前、カランとドアベルが鳴り響く――まさかの次のお客さまがフライング来店!
「いらっしゃいませ〜!」と笑顔で迎える裏で、僕の心は「なぜ今〜」と号泣です。結局、レンジでほかほかだったお弁当は急速冷却され、施術後にはカチコチ冷飯&油が固まった揚げ物に変身。これを涙で味付けしながら流し込む姿は、もはや修行僧。
以来、僕は学びました。温める系ランチは美容師にとって幻だと。お湯を注ぐカップ麺なんてもってのほか。結論として、昼食はパンや小分けおにぎりなど、片手で即食べられる“瞬間食材”に限る。レンジを信じた者は、必ず昼食タイミング崩壊トラップに沈むのです。