まるで秘密基地! 美容師のための本屋が大阪にあるんだって


大阪・南船場の一角にあるマンションにその本屋はありました。「Vain Book&Hair」——正確に言うとファッション関連の雑誌・本と、ヘアアーティスト・ヘアスタイリスト向けのヘアプロダクツ&ツールを取り扱うショップです。営業日は月曜日と、日曜日だけ。まさに美容師のための秘密図書館とも思えるこのショップのオーナーも、実は美容師。日本とパリで活躍するオーナー美容師のEijiさんに、ショップを開いた理由とともに、美容師にとっての本の魅力についてうかがいます。

 


 

提案力も作品の深みも増す「知る」という行為


-まずは美容師であるEijiさんが本屋を始めた理由を聞かせてください。

 

本屋でもあるのですが、Book&Hairという名前のとおり、海外のヘアプロダクツやツールも取り扱っています。その中で本に関して言うと、美容師の仕事って数字はもちろん気にしないといけないけれど、もっと楽しい部分もいっぱいあると思うんですね。その部分に対してインスピレーションを与えられたらと思ったというのが大きな理由です。

 

-本の品揃えにあたってのコンセプトは?

 

一番大事に思っているのは理屈じゃなくて、見て可愛いとか、飾って楽しいとか、ちょっとテンションが上がるとか。こむずかしい感じのお店にしたくないというのはありました。

その本の作者が何者かわからなくても、感覚で可愛いなとか格好良いなと思えるものを置いています。またファッションに関わるものというテーマもあります。ファッションってアートやデザインと比べると軽く扱われることも多いですが、もっと奥深いんだという思いがあって。

 

 

-確かにヘアやビューティ関連の本もありますが、ファッション関係の雑誌、写真集が多いですよね。ファッション関係の本を美容師にすすめる理由ってなんですか?

 

ヘアはファッションと密接につながっていますよね。ファッションの歴史や時代背景がわかっているといろいろなものを読み取る力が高まるし、提案力も上がると感じています。また作品をつくるにしてもただ可愛いとか、流行っているといった表面的な表現を超えて、深みが出てくると思うんです。

やっぱり知っているとうことはすごく大事。

たとえば何年代はこういう出来事があって、だからファッションがこう変化し、こういうヘアスタイルが出てきたんだ、とか。年代別に知っているだけでも、世の中の空気が動いたときにいちはやくキャッチできたり、雰囲気を自分の提案に取り入れられたりすると思うんですよね。もちろん専門家じゃないので細かく覚える必要はありませんが、ぱっとビジュアルとして浮かぶかどうかは美容の仕事をするうえでポイントになる気がしています。

 

 

>伝えたいことがあるから美容師に本を

 

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