「自分の人生、気に入っています!」鎌倉の隠れ家サロン・AND THE BRICKS 野口綾子さんから学ぶ、ワーク・ライフバランス

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都心から約1時間半、古都・鎌倉の街道沿いに、小さいけれどこだわりの詰まったヘアサロン「AND THE BRICKS」はあります。 実はここのオーナーの野口綾子(のぐちあやこ)さんは、美容業界ではかなりの有名人。鎌倉にいながらにして、女性誌や業界誌で活躍するほか、7月に発売されたWWDビューティでは、「美容師が憧れる美容師11人」に選ばれているのです。

 

雑誌や業界誌の仕事もバリバリこなしながら、自分らしいサロンでゆったり働き、そして暮らす。野口さんの生き方の中に、新しい「ワーク・ライフバランス」のヒントが隠されているのかもしれません。

 

お客様1人1人とじっくり向き合えるサロンにしたかった

 

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-野口さんが鎌倉に『AND THE BRICKS』をオープンするまでの美容師歴を教えてください。

 

「美容学校を卒業してから、都内の某有名モード系サロンに入社して4年半働きました。そこでの生活はとにかく刺激的でしたね。アーティスティックでおしゃれで、世間の人が想像する美容師の世界、そのままといった感じ。

でも、シャンプーからスタイリングまですべて分業でというスタイルに『もっと1人1人のお客さまと向き合えるサロンの方が私には合っているな』と感じて、スタイリストになってすぐに代官山のサロンへ転職して、そこでは6年働きました。

結婚をきっかけに主人の実家のサロン『kokuahair(神奈川県の金沢文庫)』を手伝うために辞職したんです。そこの2店舗目として、2013年3月に鎌倉大町に『AND THE BRICKS』をオープンしました」

 

-とても素敵なサロンですね。

 

「ありがとうございます。あえて鎌倉だけど海っぽさを出さないようにしたくて、ブルックリンのアパートメントをイメージした内装にしました。外観を見て、予約してくださるお客さまも多いんですよ」

 

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-なぜ、鎌倉という地を選ばれたのでしょうか?

 

「5年ほど前、結婚当初から鎌倉に住んでいて、この街がとても好きだったんです。それに鎌倉って、ちょっと遠出して来ても楽しい場所ですよね。お客さまにせっかく遠くから来てもらうなら、サロン帰りも楽しめるような土地だといいなと思っていたんです」

 

-実際に、お客さまの反応はどうですか?

 

「喜んでくれますね。以前のサロンに勤務していたときからのお客さまは、『AYAさんがやりたいサロンができてよかったね。』と言ってくれています。遠くからいらしているので、サロン帰りには散策して帰っていっているみたいですね。私の方でも、せっかく来てくださっているのだから…と、1人にかける時間をたくさん取っているので、ゆったり過ごしていただけていると思います」

 

-都内のサロンで活躍されていた野口さんが、都内からちょっと離れた鎌倉の地でサロンをオープンすることに、不安はありませんでしたか?

 

「不安はありましたよ、もちろん。数えきれないほど都内にはサロンがあるので、わざわざ時間をかけてまで来てくれないんじゃないかとか、雑誌や業界誌のお仕事ももうもらえないんじゃないかと。でも実際には、都内はもちろん、ほかの地方からも、わざわざ遠くまで来てくださるし、雑誌などのお仕事もいただけて。本当に恵まれていると思いますね」

 

-都内やほかの地方から、野口さんのところへお客さまが通う理由はなんだと思われますか?

 

「そうですね。1人に対しての時間をたっぷり取っているから、お客さまがかぶることもないんです。自分だけの時間をゆったりと過ごしていただけるのが、遠方まで通ってくださる理由かなと思います。私の方も、わざわざ来ていただいているんだから、もっと喜んでもらいたい、もっとこうしてあげたいと思いながら仕事をしています。

きっと、都内のサロンにいたら、忙しく働いている自分がカッコいいと思っていただろうし、実際はここのサロンをオープンしたときも、かなり忙しく働いていたのですが、ふと、『こういう働き方をしたくてサロンをオープンしたんじゃないよな』と思って、それからは、1人1人のお客さまとしっかり向き合える時間を取るようにしています」

 

お店を出すなら、鎌倉がいいと思うようになった理由

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