「きれいをつくる美容室が、地球を汚していいはずがない」 柏の個人店がSUSTAINABLE SALON®︎認証を立ち上げた理由

 

SDGs、Sustainable、エシカル…etc、持続可能な社会の実現のためのアクションが世界的に広まり、もはや一過性のトレンドではなく、大きな流れとなっています。しかしながら、その流れに乗るヘアサロンはまだ多くはありません。そんななか、千葉県柏市にあるTHE ORIENTAL JOURNEYオーナー猿田哲也さんは、サスティナブルなサロンづくりを進めてきました。「サスティナブル」「持続可能性」などのキーワードが最近気になっている美容室オーナーさんや、美容師さんにぜひ読んでほしいインタビューです。

 


 

雇われ店長時代の漏水事故がトラウマに…

 

 

独立する前、僕はあるサロンの店長をしていました。漏水の事故が起きて、下の階のクリーニング店に迷惑をかけてしまい、関係者のみなさんに謝罪した経験があります。

 

漏水の原因は、髪の毛やシャンプー、ケミカルが混じった排水のつまり。日本に25万軒以上あると言われる美容室が同じように排水をしているわけですから、環境への影響ははかりしれない。「キレイをつくる美容室が、地球を汚している」という矛盾に気づいたんです。一方で、美容業界が変われば、ものすごいインパクトがあると思いました。

 

お客さまを美しくするために、環境を犠牲にするのはもう終わりにしたい。お客さまをキレイにする気持ちには嘘はないけれど、それによって環境が汚れていることは見て見ぬふりをしてきたと思うんですよね。もしくは、どう対処していいかわからなかった。だから僕は、自分のサロンを立ち上げるとき、環境負荷を極力減らす排水の仕組みを導入したんです。

 

薬剤を無害化して排水するオゾン水システム

 

正直、サロンのコンセプトも何も決まっておらず、決まっていたのは汚い排水を出さないことだけ。次第にシャンプー台やシャンプー、薬剤などもお客さまの体と、環境に優しいものがいいと思い、気がついたら「こだわっていないところがないサロン」になっていました。

 

美容室で初めてB I O H O T E L S J A P A N®︎の認証を受ける

 

 

シャンプーも全国からいろいろと取り寄せてみましたが、「オーガニック」をうたっているけれど、実際は物足りないものばかりでした。唯一、いいと思ったのがB I O H O T E L S J A P A N®︎のシャンプー。「こんな本物のシャンプーをつくるメーカーがあるんだ」と感動したんです。

 

 

BIO HOTELはヨーロッパの厳しいオーガニック基準をクリアしており、世界的に信頼されているホテル。BIO HOTELの基準をクリアしていることを証明する認証もあると知り、自分のサロンがそれを満たしているか興味を持ちました。具体的にどんな基準があるのか尋ねてみたところ、驚くことにウチのサロンは全て満たしたんです。

 

「本当にそんなサロンがあるの?」ということで実際に見てもらい、美容室でも基準を満たしていればということで、B I O H O T E L S J A P A N®︎認証を取得することができました。美容業界で認められるよりも先に、ホテル業界から認められたんです。

 

>お客さまが遠方からサロンにくるのはサスティナブルじゃない

 

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