ゲーム中毒の引きこもりを美容業界の勇者に変身させた言葉たち COA CEO小西 恭平さん

「全部をやろうとするな。お前は一点集中型がいい」

 

 

僕は手先が器用なタイプではないので、全ての技術を身につけるために授業の間の休憩時間の10分間も使って練習していました。最初は周りよりも遅れていて、下から2番目くらいの順位だったのですが、コンテストに出させてもらって賞を獲ったりと、卒業するころには自信をつけることができました。ただ、学生時代にやっていたことが、美容室に入ってそのまま通用するかといったら、そんなことはありません。シャンプーもカラーも習熟が遅れていて、同期の中ではドベのスタートでした。自分なりに必死でやっていたから、それ以上何をどうすればいいかわからなかったんですよね。

 

そんなとき、一つ上の先輩から「全部をやろうとするな。お前は一点集中型がいい」と言われたんです。このアドバイスが自分にハマったんですよ。カットやスタイリングが好きだったので、1年目の時から練習しまくりました。

 

 

営業時間外と休日もずっとサロンにいて、自分のモデルさんを呼んで、スタイリストのつもりで早朝から終電までずっとカットしていました。誰よりも早くサロンにきて、誰よりも遅く帰る生活を続けていたんですよね。

 

そのおかげで上達はしたものの、接客が大の苦手で…。とりあえず天気の話をしていればいいと思っていたら、あるときお客さまから「天気の話しかしない」というクレームが入ってしまったほどです。

 

「技術に専念するために会話が苦手ですって書けば?」

 

 

技術は自信があったんですが、コミュニケーションがイマイチで、スタイリストデビュー後はリピートが伸びない時期がありました。一方で、同期の青木大地(現COA代表)は接客が得意で、アシスタント時代から月100万円、150万円売り上げていたんですよね。

 

彼は人の潜在能力を引き出すのが得意なんですが、当時言われたのが「ブログやSNSに技術に専念するために会話が苦手ですって書けば? 喋りたくないお客さまもいるから、そういう人をターゲットにしたらどう?」というアドバイス。なるほどと思い素直に実践しました。

 

ブログやSNSの自己紹介に「カット中は技術に専念するため会話が苦手ですが100%の技術を提供します」と書いたら、話しかけてほしくないお客さまがたくさんきてくれました。これが僕にとって大きな転機になったんです。

 

>「幸せは共有するもの。独り占めするものじゃない」

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