印象は作れるし、イメージは操れる。技術の先にある、“見せ方”という才能。 -SCREEN GINZA MAISON.  橋本佳奈の習慣-【後編】

 

2025年のJHA準グランプリを受賞し、SCREEN GINZA MAISON.(スクーリンギンザメゾン)の店長として第一線で活躍する橋本佳奈(はしもとかな)さん。後編では、アシスタント時代から磨き続けてきた「どう見えるか」「どう見せるか」という印象設計の考え方、そして多忙な日々の中でも感性を鈍らせないために実践している“空白をつくる習慣”に迫ります。技術とマインド、その両方を支える橋本さんの思考の裏側を紐解きます。ぜひ前編とあわせてご覧ください。

 


 

アシスタント時代から続けてきたトレーニング

 

 

私は美容師として、「どう見えるか」「どう見せるか」ということを意識してきました。きっかけは、アシスタント時代に神谷オーナー(SCREEN代表/神谷翼)に言われた言葉。自分では丁寧にやっているつもりなのに、「わざとらしく見える」と指摘されたり、逆に意識しなさすぎると「冷たく見える」と言われたり。どちらも事実で、今振り返ってもありがたい指摘でした。

 

それから、私は「自分がどう見えているか」を研究し始めました。声のトーン、表情、姿勢、話し方、立ち方……全部です。今日はどんな声で接客するのか、どんなキャラでいくのか。お客さまのタイプに合わせて、最適な自分を選べるようになるまで、毎日試行錯誤していました。

 

 

たとえば、すごく厳しいお客さまには「柔らかい雰囲気だけれど、技術へのプライドと誠実さが伝わる私」で接します。できないことはしっかり「できません」と伝える。でも必ず打開策を出す。その伝え方も、トーンも、全部変える。どう伝えるかで受け取られ方は全く変わるからです。

 

撮影や取材の動画で自分の動きを見直すことも増えました。「これが私の癖なんだ」「この表情は好ましく映らないかも」と細かく修正する。そうやって更新し続けてきた姿勢が、リピーターのお客さまの増加という形で確かな手応えになっています。

 

>クリエイションは「天才のひらめき」ではなく努力で磨き続ける

 

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