印象は作れるし、イメージは操れる。技術の先にある、“見せ方”という才能。 -SCREEN GINZA MAISON.  橋本佳奈の習慣-【後編】

クリエイションは「天才のひらめき」ではなく努力で磨き続ける

 

 

今年のJHAで準グランプリをいただいたこともあり、「インスピレーションってどう湧くんですか?」とよく聞かれます。でも、私はいわゆる「ひらめき型」ではありません。私のクリエイションは、徹底した逆算から生まれます。

 

 

最初に考えるのは、「この作品を見た人に、私はどう映りたいのか?」という“見せたいイメージ”。例えば、「カットが上手いと思われたい」「男性的なニュアンスを感じてほしい」「繊細さを伝えたい」など、こうした「印象の設計」から全てが始まります。

 

 

そのイメージを起点に、カット・カラー・衣装・撮り方・モデル選び……細部を逆算して組み立てます。だから、私の作品づくりは緻密な構成の上に成り立っています。感覚的に作ることはほぼありません。

 

そして、最も譲れないこだわりがあります。それは「緻密に作ったように見せないこと」。裏にある計算を悟られないことこそ、美容師としての美学だと思っています。

 

 

クリエイションをする人は、天才肌じゃなくていい。私には特別な才能があるとは思っていません。でも、積み重ねれば誰でも越えられるし、誰でも挑戦できる。これからクリエイションに挑戦する若い美容師さんたちにも伝えたいです。

 

>全力で走り続けて辿り着いた「空白をつくる習慣」

 

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