印象は作れるし、イメージは操れる。技術の先にある、“見せ方”という才能。 -SCREEN GINZA MAISON.  橋本佳奈の習慣-【後編】

全力で走り続けて辿り着いた「空白をつくる習慣」

 

 

ここ数年、店長業務・撮影・セミナー・クリエイションなど、仕事の幅が一気に広がりました。タスクは常に複数同時進行で、サロンワーク中も気づけば3つ4つのことを同時に考えているような状態。パソコンのデスクトップみたいに、フォルダが散らかっているイメージです。

 

だからこそ、私は「空白をつくる習慣」を大事にしています。朝の散歩もそうだし、バレエや旅行もそう。どれも「頭の中を一度まっさらに戻す」行動です。

 

一度白紙に戻すことで、新しい考えが自然と入ってくる。頭の中が仕事と美容だけだと、新しい発想は生まれません。これは、ずっと「走り続けてきた時期」があったからこそ気づけたことです。休まず、ずっと頑張り続けて、余白がない状態で働いていたから、今ようやく「抜く」ことの大切さがわかりました。

 

 

もう一つ、意識しているのは「忙しくても、自分の好きなことができる」という姿を見せることです。店長である私が、忙しいから自分が削られていく……そうしたら誰もそのポジションを目指したいとは思わないはず。でも、充実しながら、自分の時間も楽しみながら働けることを背中で示せたら、少し未来が広がって見えるかもしれない。美容師としての未来に希望をもってもらえるよう、少しでも手本になるような生き方をしたいです。

 

プロフィール
SCREEN GINZA MAISON.
店長 橋本佳奈(はしもと かな)

滋賀県出身。関西美容専門学校卒業後、2014年に「SCREEN」(兵庫・神戸)に入社。3年半のアシスタント期間を経てスタイリストデビュー。姉妹店「SISTER.BY SCREEN」の立ち上げにも参加し、サロンワークとクリエイションの両軸で経験を積む。2020年、「SCREEN GINZA MAISON.」オープンとともに店長に就任。現在は銀座と神戸の2拠点を往復しながら、月3週間を銀座、1週間を神戸で勤務するスタイルで活躍中。サロンワークに加えて撮影、セミナー、ヘアショーなど活動領域を広げ、JHA2025(ジャパンヘアドレッシングアワーズ)で準グランプリを受賞。
Instagram:@screen_kana

 

(文/外山武史  撮影/菊池麻美)

 

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