美容師として高みを目指すため「あえての電車通勤」 -ANNE. 澤野秀樹さんの習慣 前編-

お客さまの日常に寄り添ったヘアデザインがしたい

 

 

テクニックが身につけばつくほど、ヘアデザインをするときに遠回りをしてしまうこともあります。たとえば、「この丸さをつくるのに、上にレイヤー入れて、内側にセニングを入れて…」という具合に考えるわけです。でも、電車の中で「あ、そのままワンレンで切って内側だけセニング入れれば、それだけで馴染んでるし、こっちのほうがいいじゃん」と思ったりする。テクニックに寄っていた自分に気づくわけです。

 

ビジュアルをつくるときも、電車の中で見たリアルな女性の姿がモチーフになることがあります。終電に乗って、お酒を飲んで帰る途中らしき女性をぼーっと眺めているとき「スマホを見ているとき、耳にかけた髪が少し落ちてくるのがいいなぁ。あの感じを出すにはどう切ればいいんだろう」と考えたりしています。ほかにも、電車に揺られたとき、ホームに吹き込む風で髪が動いたときなどに、どうしたら美しく見えるのかなって考えているんですよ。僕は日常的な女性のしぐさや表情から生まれる美しさに魅力を感じています。

 

別に自転車やタクシーで通勤するのもいいんだけれど、僕が電車通勤をしているのは、まだまだ上手くなりたいからです。逆にね、電車通勤以外でどうやって勉強しているのか知りたいくらいですよ。みんな偉くなると電車に乗らなくなっちゃうじゃないですか。個人的には、そこで成長が止まってしまうんじゃないかなって思います。

 

>いつか肉体が衰える前に、今登っている山をできるだけ高くしたい

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