GOALD中村トメ吉×松本拓馬スペシャル対談【後編】GOALDの伝播力で挑む美容師全体の技術力の底上げー日本中どこでも平等な技術を提供したい

 

2025年8月、有名メンズサロンの代表であり美容業界の風雲児でもある松本拓馬(まつもとたくま)さんがGOALD(ゴールド)への移籍を発表しました。GOALDといえば松本さんが師匠と仰ぐ業界の変革者・中村トメ吉(なかむらとめきち)さん率いるサロンです。一体、どのような経緯で松本さんがGOALDの一員になったのか? 前後編のインタビューで深堀りします。後編はいよいよ核心に迫ります。松本さんがGOALDで叶えたかったこととは? そして、再びタッグを組んだ師弟が、どんな変革をもたらそうとしているのか、じっくり話していただきました。

 


 

影響力のあるカリスマになれたーー次に目指す、業界全体の技術力の底上げは、GOALDで成し遂げたい

 

 

―あの松本さんがGOALDの一員になると聞いて、美容業界が沸き立ちました。どんな経緯があったんでしょうか?

 

松本:前社で第一線を走りながらも、ずっとどこかで感じていたのが中村さんの存在でした。生涯美容師をやることを考えたときに、いつも頭の中にあるのは、中村さんの顔でした。それこそ、中村さんがGOALDを立ち上げるタイミングで、自分も合流することは考えたんです。ただ、いろいろな事情を鑑みるとそれはできなかったわけですが、いずれは一緒に働くことになるだろうな、という予感はありました。

 

 

中村:松本の方から連絡をもらったときは驚きましたね。技術以外の部分で、松本は誰かに何かを相談するタイプの人間じゃないので、そんな彼から改まって「相談があります」というメッセージが来たときは、「なんだなんだ?」と思いました。

いざ会って話を聞いたら、一言目が「中村さん、僕、やり切りましたかね?」ですから。僕が当時のサロンを出るときに言った「お前に任せた」という言葉を引き受けて、こんなにまっすぐ誠実に向き合ってきたことを僕もわかっていたので、「十分すぎるでしょ」と返しました。そうしたら、「じゃあ、一緒に働かせてください」と。

 

 

ードラマチックですね。松本さんは、どんなビジョンを持ってGOALDに?

 

松本:前編でも少しお話ししましたが、僕はずっとメンズヘアシーンにおいて、美容師の技術力について課題があると考えていました。例えば、僕のところに来てもらったらかっこいいスタイルになれるけれども、それが遠方のお客さまであったら、1カ月後には地元で髪を切らなければいけないわけで、そうなると同じような仕上がりは望めません。技術的な格差を埋めたいんですよ。

 

業界全体の技術を底上げするためにも、まずは自分自身がカリスマになって影響力を持つこと。それは前サロンで成し遂げることができました。

次の課題はそれを広めること。中村さんはよく、「競争ではなく共創」という言葉で表現していますが、僕の目指すところもまさしくそれです。僕が全国の美容師さんに向けて発信することで、日本中に技術力と影響力を持った美容師さんが存在するようになれば、お客さまはどこに住んでいても、当たり前のようにかっこいいスタイルになることができる。そのためにGOALDで中村さんと一緒にやっていくという道を選びました。

 

 

―独立して自分自身がオーナーとなるサロンを作るという道は考えませんでしたか?

 

松本:それはすごく聞かれるんですよ。自分が社長になると、どうしても現場と距離ができますし、経営者としての仕事の割合も増えますよね。そうなると、自分のやりたいこととは離れていってしまうな、と。

 

>スタッフだけじゃない、家族や周りの人も喜んでくれた松本さんのGOALD加入

 

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