スキューバダイビングは「命を使った学び」 -MINX 高橋 マサトモさんの習慣 後編-

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設立30年周年を経てなお一層輝きを増しているクリエイティブサロン「MINX」。その代表として、還暦を迎えた今も走り続けている高橋マサトモさんが大切にしている習慣とは? MINXのクリエイティブの源泉が垣間見えるインタビューを前・後編の2回に分けてご紹介します。今回は後編です。

 

>前編はこちらから 

 


 

せわしい都会生活とは真逆の世界

 

今は人前で語れる趣味らしいものはありませんが、昔は毎年ダイビングをしていました。私は世界のありとあらゆるダイバーズスポットに行って、海に潜った熟練ダイバーです。水深40mから見える美しい世界を楽しんできました。この経験が、私の人生に大きな影響を与えています。

 

海の中の世界は、人間が住む世界とは正反対。深く潜りたいときこそ、ゆっくり水圧に体を慣らしながら潜っていく必要があるし、水面に向かって上がっていくときも急ぐことはできません。急激な水圧の変化によって血液の中に気泡ができる「減圧症」になって、体に障害を与える危険性があるのです。

 

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速く泳ぎたいときも、水の抵抗が大きくなるように、ゆっくりと足を動かしたほうがスムーズに移動できます。ジタバタしても進まないのです。水の中で上下するときは、呼吸で調整します。潜水ボンベから窒素(ダイビングで使うボンベは酸素ではなく窒素を吸う)をゆっくりと吸うと、大体2秒遅れで体が浮くのです。呼吸を乱すとパニックになることもあるので、こちらもペースを守ることが大事ですね。

 

そして、長い時間窒素を吸っていると、気持ちが良すぎて酩酊状態になってしまうことがあります。そうなったら命の危険があるので、スキューバダイビングでは、バディと言われるパートナーと一緒に潜ります。海の中では助け合いが必要なわけです。

 

都会の生活はみんな早足ですし、ときには人を蹴落としてでも上に行こうとしますよね。海の中でそんなことをしたら死んでしまいます。だから私は、人間社会と正反対の海の世界を見たあと、人に優しくなれるのです。

 

>MINXの風土の一部は海が育んでいる

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