Voicyスペシャル対談 LECO代表 内田聡一郎×フォトグラファー 松山優介 (前編) 巨匠との初セッションが美容コンテスト界NO.1フォトグラファーを生み出した

 

渋谷のヘアサロン「LECO」の代表、内田総一郎さんは音声メディアVoicy(ボイシー)で「soucutsの美容師ラジオ」という番組を運営しています。今回のゲストはコンテスターなら知らない人はいない、JHAグランプリ作品を連続して担当しているフォトグラファー、松山優介さんです。内田さんと松山さんは作品撮影はもちろん、堀江昌樹さん(JENO) HITOMIさん(bianca)と共に「THE3DESIGN」というフォトセッションイベントも開催しています。気心の知れた二人の熱い対談を前編・後編に分けてお届けします。今回は前編です。

 


 

「松山さん、コロナ禍の美容師を見てどう感じてます?」(内田)

 

 

内田:異業種対談も今回でVol.3です。今回は、リスナーさんたちもきっとご存知のフォトグラファー、松山優介さんをお招きしました!

 

松山:よろしくお願いします!

 

内田:松山さんのことを知らない方に向けて、あらためてご説明させていただくと、クリエイティブ界隈の美容師さんの憧れのフォトグラファーさんです。松山さんが担当した作品がヘアコンテストの大賞を連発したりしているし、僕らみたいな美容師にとって欠かせない存在ですね。

 

で、早速切り込んでみたいのですが、松山さんは長年、美容師と撮影をされてきたわけですが、今年はコロナもあって特別な年だと思うんですよ。コロナ禍の美容師さんたちを見ていて、どんなことを感じていますか。

 

松山:やっぱり美容師さんの撮影の熱量は落ちないんだなっていうのが素直な感想です。コロナの影響もありますけど、それでも撮影したいっていう声をたくさんいただいているので、嬉しいなって思っています。

 

内田:美容師界隈では松山さんの写真を「松山印」って表現することもあるんだけど、「オレ流」みたいな撮影スタイルが生まれたのはいつくらいなの?

 

松山: Doubleの山下浩二さんと作品撮りをした頃からですね。それまでは正直、美容師さんの作品をどう撮っていいのかわからなくて遠慮している部分もあったんです。髪を写さなきゃいけないとか、この人の好きな撮り方をしなきゃいけないとか。でも、あるとき、山下さんから「好きにやってくれ」と言われて、「自分の好きなものを撮ろうかな」って思ったんです。それが「いいね!」と手放しで褒められて、自分の写真が見つかったというか。自分が好きだと思うものを意識的に撮るようになり、僕の写真は美容師さんたちに「松山印」って言ってもらえるようになりました。

 

 

「美容業界のことをあまり知らなかったから冒険できたんです」(松山)

 

 

内田:山下さんとの初セッションがきっかけだったんですか。巨匠が相手だと「これどう撮りますか?」とか、お伺いをかけながら撮る感じになりそうなものだけど。

 

松山:本当に好きにやらせてくれたんですよ。ここで遠慮したら何にもなくなっちゃうので、良かれ悪かれ前のめりでコケてみようかって思ったんですよね。

 

内田:じゃあ、山下さんのときは、それまでと手法も全く変えた感じなんだ。

 

松山:ライティングから全て変えました。美容の撮影のときって髪の毛を際立たせるから、いっぱいライトを使うんですよね。トップに入れて、サイドに入れてっていう具合に。僕はそうじゃなくて、もっと人が印象的に引き立つようにしたいと思いました。それで、ライトを使わず、サロンの蛍光灯の明かりだけで撮ったんです。それがすごくよかったんですよね。

 

内田:それは巨匠を前にして試行錯誤した結果なんですか。

 

松山:「好きにやってくれ」と言われたし、じゃあ、これはいっちょやってみようかなと。もしダメで怒られたら、「妹よ、ゴメン」と思っていましたね。(松山さんの妹さんはDoubleで美容師として活躍中)

 

内田:あはは(笑)。そのいてまえ精神はすごい。多分俺だったらできないな。例えば、自分が初めてのお客さんを担当するときは、好きなテイストを知るために「これまではどんな感じだったんですか」って聞いて、その人の好きなフィールドの中で、自分らしさを出そうとか、そんな風に考えているから。松山さんが、そうならなかったのはどうして?

 

松山:山下さんのことをあんまり知らなかったんですよ。もちろん偉い方だとはわかっていたんですが…。

 

内田:そうか、美容師の業界のことがまだあんまりわかっていなかったんだ。

 

松山:知らないから突っ込めたというか、若さというか。

 

内田:あー、わかる気がする。知らない強さってあるんですよ。中途半端に知ると小さくまとまったり、型にはめようとしてしまう。知らないから可能性が無限大になることもあるよね。

 

松山:そうなんです。知らないことも多いし、あえて知らないままにするように意識している部分もあります。

 

内田:知らないから思い切ってやってみて、「お前いいじゃん」みたいになった。それが突破口になったってことなんだね。

 

>「ゴーグルをつけた作品を見て、内田さんの遊び心はすげぇと思いました」(松山)

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