美容師歴19年、AFLOAT仲道弘泰。大人女性向けヘアでスーパーTOPへと台頭!デジタル世代と対峙するSNS必勝法とは?

 

人気の大型サロン『AFLOAT GINZA』で、いま最も高い売上を叩き出しているのが、今年42歳を迎えるトップスタイリスト・仲道弘泰(なかみちひろやす)さん。23歳で美容業界に入り、スタイリスト昇格が最も厳しい時代を経て30歳でデビュー。停滞期もあったそうですが、時代の流れに合わせながら常に柔軟に挑み続けてきたそうです。現在は”前髪プロデューサー”として特化し、大人女性から圧倒的な支持を獲得。そんな仲道さんが、これまでに経験した紆余曲折やSNSの取り組み方などについて語ってくれました。

 


 

苦節7年でデビュー。飛び級に賭けて挑んだ、忘れられない2ヵ月

 

母が地元・宮崎で美容師をしていて、今75歳で現役なんですよ。そんな母を小さい頃から見ていたので、美容師になったら長く続けていく自信はありました。そんな背景もあり、美容師になってから他の職種に目がいかないように、専門学校を卒業後はすぐに就職せず、一旦フリーターになったんです。飲食店をはじめ、配送業や販売員などいろいろな仕事を経験して、23歳のときに心置きなく美容師になりました。

 

 

せっかく東京で就職するなら有名店で働きたいなと思っていたので、当時ファンだった女優さんが通う『AFLOAT』に入りました。そこから7年アシスタントをしたんですけど、当時は早朝から深夜まで働くのが当たり前の時代で、一日を生き抜くのに精一杯でしたね。明日起きれるかな?という心配ばかりしていて、気づいたら7年経っていたという感じです。心の中では、「いつか見てろよ」とずっと思っていましたけどね(笑)。

 

その頃の昇格システムは、アシスタントとスタイリストの間に、クリエイティブアシスタント、さらにJr.スタイリストというポジションがあり、Jr.スタイリストになるための幹部試験がめちゃくちゃ厳しくて、先輩がこぞって落とされていたんです。クリエイティブアシスタントから抜けられない人もいて、これは自分には無理だな…と思ってしまったんですよね。でも、Jr.スタイリストを飛び級してデビューできる方法があって、それが2ヵ月連続で100万を売り上げることだったんです。

 

 

お店をサポートしながら1日最大4人までお客さまを呼べたので、僕はカラーモデルのお客さまをずっと貯めて準備していたんですね。そしたらスタート月の3月に、東日本大震災がきたんです…。お客さまのキャンセルの連絡がくるどころか、連絡がとれない状態で。

 

どうしようかなと考えていたときに、あとで後悔だけは絶対にしたくないという思いが強烈にわいてきて。それで、同じ境遇の仲間と集って街に出て名刺を配ることにしました。計画停電をしている真っ暗な渋谷で、募金活動をしている方々の横に立つのは非常識かなと思いつつ、とにかくやるしかないという気持ちでした。「こんなときだからこそ髪から明るい気持ちになってほしくて」などと声をかけて、その場でカウンセリングをしてスタイル写真をお見せしながら提案までしました。

 

 

「ボリュームが出にくいんじゃないですか?僕、可愛くできますよ」などと真摯に話して連絡先を聞き出し、その場でどんどん予約を取ったんです。営業後に終電まで立ち、ときにはそのままクラブに行って朝まで声がけをして。心が折れないように仲間と刺激し合いながら、2ヵ月間踏ん張りましたね。その結果、無事にクリアできてスタイリストになりました。あの2ヵ月は、美容師人生で一番頑張った期間だったと思います。

 

>自分の売りを探し、人が避けているジャンルを選んだら道が開けた

 

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