びよう道 vol.1 PEEK-A-BOO・川島文夫さん 〜常に「半人前」の意識で、一生進化し続ける!〜

2019.02.22

川島文夫 書

 

美容室でも待遇や休日が大切と言われる時代。もちろんそれも大切ですが、美容人生のどこかでは“心も体も美容でいっぱい”という時期があってもよいかもしれません。

そこで、地道で壮大な鍛錬の道を歩んできた“美容の哲人”に、修業時代に一人前になったと思った瞬間や美容の哲学などそれぞれの美容の道「びよう道(みち)」について語っていただく連載がスタート。

 

第1回目は、日本の美容界の土台を築き、70歳になる今もなお第一線で活躍している「PEEK-A-BOO」の川島文夫さんにご登場いただき、歩んできた道のりや若い人へのメッセージなど、盛りだくさんにお聞きしました。

 


 

お客さまが主役。美容師は名脇役に徹すること

 

 

現場は、われわれ美容師の舞台です。美容師を50年以上やっていますが、ぼくは現場主義で、今でもサロンに立っています。やはり、美容師という仕事が好きだから、現場に立つのは楽しいですね。美容師の仕事は、お客さまに髪型を気に入っていただいて、はじめて「成功」といえます。失敗することもありますが、でも、「失敗」は成長するための原動力です。失敗があるから、進化し続けることができると思っています。

 

同じフロアに立つ若手スタイリストを見ていると、いろいろなことを学べます。今の人たちはこういうふうに髪型をデザインしているのだな、とか。他のスタッフの魅力を、自分の中に取り込んで浄化することが、ぼくにとって、とても大切です。若者はファッションに敏感で感性に勢いがあり、バイタリティにあふれています。若い人たちが、ぼくの先生になってくれているのかもしれませんね。

 

仕事を長年続けていくには、夢をもち続けることが大事です。今の夢は、9年後の創立50周年までに、第二の川島文夫をつくること。素晴らしい才能のある若い人をクリエーションしていくことにチャレンジしています。後輩たちに何を教えるかといえば、「スマートテクニック・スマートホスピタリティ・スマートクリエーション」。「スマート」とは、無駄なく、隙がなく、「かっこいい」ということでしょうか。

 

主役はあくまでお客さまで、美容師は名脇役にならないといけません。無駄のない卓越したテクニック、主役を引き立たせるためにはどういう外見・服装がいいかとか、どういう会話がいいとか、無駄のないサービス、そして洗練された押し付けがましくない創造性。

 

美容師は人の髪に責任を持たないといけません。アーティストなら、失敗した絵は破いてしまえばいいけれど、美容師はそういうわけにはいきません。われわれ美容師はアーティストではなく、お客さまをきれいにしてなんぼの世界だから、そのへんを間違えたらだめですよね。お客さまによろこんでもらおうというサービス精神、温かさや包容力、そこに「きれい」をつくる芸術的センスが加わって固まっていくと、「一人前」にちょっとずつ近づけるのではないかな、と思います。

 

>「一人前になった」と思った瞬間、下降線になっていく

 

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